さて、六月。爽やかな季節。まるで私のように、ゴホゴホゴホ……。
九州物産展が近所でありまして。これは行かねばならないと言いながら、すっかり忘れていました。この辺りの記憶障害が問題です。
夕方くらいから、ぶらぶらと展を見物します。まぁ、ありますあります。辛子明太子に長崎チャンポン、薩摩揚げ、云々。今回のお目当ては、当然の焼酎と更に辛子レンコンです。過去に一度、九州出身の方から分けて貰った辛子レンコンの旨さを思い出し、もうクレクレタコラなのですよ。さして広くもない会場ですからすぐに見つけました、辛子レンコンさん。しかし、ここですぐに飛びついてはいけません。乙女の恥じらいというモノが必要です。一度、ゆっくりと眺めながら通り過ぎます。お、職人さんが辛子を詰めてます。そのすぐ横では油が煮えています。ほうほう、ここで作り立てほやほやなのですね。これは大きく期待できます。
とりあえず、次は焼酎のコーナーへ。ここも沢山ありますな、旨そうな焼酎と泡盛が。見たところ、半分くらいは呑んだことのある焼酎です。その中でも目を引いたのは原酒。うん、せっかくですから原酒を頂きましょう。と、余りに物欲しそうだったのでしょうか「味見してみますか」とのお申し出が。ありがとうございます。味見ます。ええぇ、じっくりと味見ます。
何はともあれ全ての味を見た後に、「薩摩見聞録:薩摩酒造」を購入です。この酒が40度という小気味よさ、口当たりもどっしりと美味しく頂きます。という訳で、辛子レンコンも入手すべくコーナーに行きますと、揚げたてのレンコン様がいらっしゃいます。いらっしゃいませ。いらっしゃいました。どれが美味しいですか?全部美味しいです。そりゃそうですね。大きい方が美味しいといいますけどね。じゃあ一番大きいのをください。はい、少々お待ちください。はい、少々お待ち致します。という、一連の会話とともにご購入です。
このレンコン様が旨い。もう、堪りませんね。鼻っ柱をがつんと殴られたような辛さが、原酒のどっしりと実にマッチします。ガツガツと頂きながら、シアワセの絶頂というヤツでしょうか。出来たての辛子レンコンはしばらく食べられないのでしょうね。
仕方がないから、焼きたての焼肉で我慢します。
どんな贅沢な我慢なのでしょう?