大江戸旅日記〜その陸〜とんかつ「萬清」の巻

二泊三日で約一週間ネタが持つ、長駄文書きの天国「焼肉の罠」です。皆様三連休は満喫されてますでしょうか?出来れば美味しいものを食べたいものです。ということでお江戸の旅も最終日。しかも昼には神戸へと旅立つ渡り鳥。
では最後の晩餐(昼です)はやはり「トンカツ」とさせて頂きましょう。トンカツに始まりトンカツに終わる。まさに今回の旅の締めくくりに最適じゃあないでしょうか?ええ、最適です。最適ですとも。
最後のお店は、これまたネット上で人気のあったお店。とんかつ「萬清」さんへ。今回は両国を起点に動いてますから、亀戸という場所が実によい。秋葉原の某店もお薦め頂いたのですが、場所を事前に調べていた方のお店を選択しました。あまり帰りが遅くなると困りますから、という迷子宣言。
大抵こういう場合、私が先頭に立つとろくな事がない。なので同居者様に全てを任せて。で、あっという間にお店到着。同居者様の後についてお店の中へ、ってこれ。どう見ても中華料理のお店。え〜と、違うのでは?
お店の方に「間違いました…」と告げると「あ、トンカツの方ですか?」。ありがちなのですね、間違いが。で、出直すと確かに隣でした。ごめんください、ってさっきのお母さんが。あ、そういえばどちらも同じ経営と書いてましたね、ネットで。なるほど奥で繋がっている訳ですか。
ご店主(綿引勝彦イメージ)の丁寧なご挨拶で入店。どこでもどうぞ、の御言葉に甘えまして二人でテーブル席へ。というか、開店直後のお客ということで、もうVIP待遇ですよ。で、ご注文をば。
ここでも「横綱ロースカツ」と「ロースカツ」を一品ずつ。するとご主人、「最初のお客さんだからサービスしとくよ」てなもんで、本来300g(デカイ)のロースカツを350gの特大で。うわぁ、そんなデカイのが…。
見せて頂いた肉の塊がもう。500mlのビール缶くらいあるのですよ。こりゃ凄い。ということで揚げ始めちゃう訳ですが。当然といえば当然ですが時間がかかるのです。大きさもそうですが厚みがね。で、待つのも暇なのでビール。午前11時にビール。旅の醍醐味。午後から仕事ですが。
突き出しにナムルなど頂いて、ビールをチビチビ。どうやら最近テレビで紹介されたそうで、「テレビを見て?」とか「どこから?」などと質問されましたが、その辺りはもごもごと誤魔化したり。
関西ローカルでも紹介されたらしく、神戸からということでテレビを見てだと思われたようです。いや、もっとマイナーな情報ですので…。ともかく、非常に居心地の良い東京の下町という風情が嬉しいのです。
などと一人ごちていると、どうやら揚がったようですよトンカツが。まずは横綱ロースカツから運ばれ…デカ!何これ、デカ!写真じゃ伝わりにくいですが、一時期の厚底サンダルならぬ厚底雪駄という見た目。
いやぁ、最初のお店「かつ万」さんでも相当デカイと思いましたが、これはとんでもありません。恐らく1.5倍はありそうな勢い。いやそれ以上の迫力です。早速頂いてしまいましょうか。イタダキマス。
もうね、一切れのでかさがただ事じゃない。箸で持つと重いんだから。恐らく、この一番デカイ一切れで丼飯喰えるね。自信ある。そのくらいのボリューム。後で聞いたところでは、デカイデカイとテレビで見ても実際はそうでもない、と言われたのが癪に障ったそうで、ならば!とこのサイズになったとか。テレビも役に立つものです。お陰で素晴らしいトンカツがいただけます。
で、味の方ですが、旨い。確かに旨い。いい肉ですよこれ。揚げ具合の絶妙さもあり、ボリューム感じさせない繊細な味。わっしわっしと頂きますよ、ってなことを考えていると普通のトンカツ。
これが、あのダイナマイト・トンカツの後に見ると可愛らしい。いや、実際には普段食べているものよりも大きいんですよ。でも、順番的に思わず女性用かな、とか思ってしまう。何て罪作りな横綱ロースカツなんでしょう。
ところが、食べてみると面白い。恐らく肉そのものは同じだと思うのですが、肉が薄めで食感がぱりっとしている分、いわゆるトンカツらしいトンカツなのです。横綱ロースカツはいかにも「肉料理」という感が強いのに対して、こちらはオーソドックスに「トンカツ」。なるほど。
これは是非両方食べ比べをお薦めしますね。複数人数でシェアして頂きたい。そういう価値がある発見でした。ついでに。付け合わせに一口うどん、漬物、とろろ(横綱のみ)があったのですが、食べ切れませんでした。主にキャベツが。
大抵よく喰うつもりでしたが、さすがに無理。腹一杯。豚さんがパンパンに詰まってます。いやぁ、本気で大満足でした。ジューシーな肉と衣のさくっと感がトンカツを豚肉料理の逸品に変えている横綱ロースカツと、実にトンカツらしく食べさせてくれるロースカツ。
さて。そろそろお店を出ましょうかというところで、わざわざご主人が厨房から出てご挨拶頂きまして。色々とお話聞かせて頂きました。で、ここで驚愕の事実。
今回の旅の最初のお店「かつ万」さんはここのお店の系列店だとか。どうりで同じネーミングだと思ったのですよ。両国の「かつ万」さんはそりゃあ“横綱”というのは分かりますが、亀戸のお店までが、という謎がここで解けました。ちなみに「かつ万」さんはここのご主人が人に任せているお店だとか。
しかし、最後の最後にいいネタ頂きました。結局、東京のトンカツ巡りといいながら、同系列のトンカツを食べ比べるという楽しい行為。どちらのお店も美味しかったので何一つ悔やむことはありません。本当にご馳走様の旅でした。

で、帰りの新幹線でビールを呑んでいたことは秘密。
最後の最後まで意地汚いのです。

今回のお店:とんかつ「萬清」
東京都江東区亀戸5-13-5
TEL.(03)3637-2929

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