幸せな時間はどんとあがってぱっと散る「レストラン orfeu オルフェ」

暑い暑いと言っているうちにお盆も終了。これからは涼しくなるかと思いきやまたしても暑さが振り返す今日この頃、諸兄におかれましては冷たいものの食べ過ぎでお腹を壊していませんでしょうか?私は絶賛腹具合が最悪です。

image愚痴ばかりこぼしていても涼しくならないので少々翻って神戸の花火祭の時のおはなしで納涼を。昨年はハーバーデリにて超間近での花火鑑賞でした。今年もお誘いいただいたのですが、その前にレストランにて予約してしまったのですよ、ええ。ほとんど勢いなのですが、こういう時の御料人様の動きは実に素早いのです。

imageおよばれで神戸元町・旧居留地の「オルフェ」に伺った際、ちょうど窓際では花火が綺麗ですよ、とお訊きしまして。次の瞬間には予約をしていた御料人様の俊敏さ。恐ろしい限りです。で、第40回みなとこうべ海上花火大会の当日、花火が始まる前にお店でお食事のスタートと相成ったわけです。そしてその話を聞きつけた某坊もご一緒に。

image花火ということで御料人様は浴衣、私は夏物の着物。そして示し合わせたように某坊のお二方も着物。いや、日本の夏ですなぁ。団扇も扇子もありませんが。さて、無事に全員揃いましたのでそろそろお料理の方もスタートしていただきましょうか。まずは【アンチョビのチーズ焼】と呼んでいいのでしょうか。こちらをつまみつつ。

imageスパークリングワインで乾杯。いよいよスタートなのです。このアンチョビのチーズ、毎回いただくのですがそういえばきちんとした名称を聞いたことがなかった。これめちゃめちゃ旨いんですけどね。お代わりとかしそうで怖いんですが我慢我慢。そしてまずはスープ。【桃とセロリの冷製スープ】だったと思います、名前。というかそんなスープ。

imageこちらにはサーモンとマグロのマリネがついてます。これをパクリと一口で。うは、旨いわ。すっと喉越しのいいスープとこのマリネの合わせ技。泡によく合いますなぁ。そして【フォアグラの冷製フランとラングスティーヌのカダイフ包み 焼きモロコシのピューレとルビーポルトのレディクション】。相変わらず名前が長い。というか料理そのまんま。

imageラングスティーヌってのが手長海老。私大好きなのですよ、こいつが。この麺のような衣がぱりぱりとした食感を醸しだし、そこに海老の甘み。これがイイ!ソースを必要としないほんのりとした素材の甘さ。堪りませんわ。フォアグラも旨いのですがコーンの甘味も素晴らしい。全体に”濃くないフレンチ”とでもいうのでしょうか?

imageなにせ素材がソースとクリームで塗りたくられたりしていないのがいいのです。実に日本人の好み。【淡路産鱧の軽い炙り ナージュ仕立て】 などはその骨頂。鱧の旨み、金時草のとろりとした舌触り、ペコロスのほのかな甘味。それを殺さないソースの極み。いや堪りませんわ。そういえば花火は既に始まっていました。食べるのに忙しいもので。

image【アカムツとホタテのポアレ オレンジ風味のアンディーブ添え シェリーヴィネガーとロメスコソース】はこのソースがいいのです。オレンジ風味のソースは爽やかな旨さ。シェリービネガーもホタテに合う。ああ、これは幸せの極み。そして外では花火という名の祝砲があがっておりまする。そういえばいつの間にか白ワインになってました。

image私にはワインはよくわからないのでそのあたり某坊のところで御覧ください。でいよいよメインの料理に【フランス ビュルゴー家シャラン鴨胸肉のポワレ ”身はジューシーに皮目はパリッと!”】と名前から想像できてしまうお料理。今回はメインを鴨と決めておりました。前回豚も良かったのですが、この鴨の胸に喰ってのが気になって。

imageこれ、実にジューシー。焼き加減の絶妙さが恐ろしいまで。まるで生のように見せてきっちりと肉の甘味が最大限引き出される焼き具合。これ以上でもこれ以下でもダメなんじゃないかと思います。舌の上に踊る鴨の旨い肉汁。ああ、Dance with Canardですわ。あ、ちなみに既に赤ワインに変わってます。もうワインは既に四本目。

imageお茶菓子をいただきながら、いよいよデザートへと。【枝豆のクレームブリュレ 黒ビールと赤穂の天塩のアイスと共に】はまさに大人のデザート。むしゅっと飴をつぶしながらざくっと頬張れば口全体にほのかな苦味と甘味とが広がる幸せ。いやー極楽極楽。最後にコーヒーを頂いてご馳走様でした。本当に幸せな一時を過ごさせていただきました。

美しい花火を見ながらの美味しい食事。これほどの贅沢はなかなか味わえませんね。来年も来れるかはわかりませんが、ここの夏の素晴らしい思い出となることは間違いありません。

ま、結構飲み過ぎて記憶も危ないですが。
家まで無事帰れたので大丈夫ということで。

今回のお店:
レストラン orfeu オルフェ
兵庫県神戸市中央区播磨町45 The 45th 10F
TEL.(078)334-7622

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