昨日からの雪で真っ白になっているかも!と勇んで起き出したもののほとんど溶けかけて雪景色の恩恵に与れなかったのはひとえに起き出す時間が遅いせいだと自己批判している、貴方のてつやです。
さて、昼飯までは無事終了しました。一旦ホテルに帰って晩飯の準備を始めねばなりません。作るのではなく食べに行くのですが、それでも心と胃袋の準備は必要。というか開店時間までまだ少々間があるのです。その間に目的地の近くに何か面白そうな場所を探すという、ネット時代ならではの時間の潰し方があります。ええ、特に見つかりませんでしたけどね。
そんなこんなでイイ時間になってきましたから、向かうは先日偶然見かけた「阿才的店」です。このお店、BSの世界入りにくい居酒屋で紹介されてまして。そういえば見たことあるような気がしましたが如何せん場所を覚えてなかったのです。で見かけた以上は入ります。おお素敵な佇まい。
確かにこの入口は入りにくい、というか、分かりにくいです。扉の営業時間、昼の部分消してます。道理で昼に通りがかったときには閉まっていたはずですわ。そしてよく見たら営業中の札が日本語。なるほどね。
まずはビールで乾杯。え、18天台灣生啤酒がある!瓶詰めして18日以内が賞味期限という生ビール。よし、乾杯!ぐびっと旨い!それでも臺灣菸酒で呑んだ生の方が旨いです。上を知ると辛いですなぁ。などとえらそうな態度。ちなみにこのお店はセルフでビールをとるのですが、お兄ちゃんがわざわざもってきてくれました。親切。
番組ではお母さんは無愛想で素っ気ないようなイメージでしたが、ご本人はにこやかで実にチャーミング。我らが日本人と分かると日本語メニューをくれました。ありがたや。台湾旅行前に結構メニューの読み方とか勉強したのですが、そりゃあ日本語の方が分かりやすいですわ。
最初のメニューは【麻辣鴨血】です。鴨の血をレバー状を辛い鍋仕立て。いかにも癖がありそうなのに全然そんなことない。むしろ鶏レバーより雑味が少なく感じるほど。そして辛い。うん、辛いとは聞いてたけど辛い。そして旨い。頭皮から汗と一緒に何か大切なものも流れ出しそうなほどに辛くて旨い。これ最高。
二品目は【宮保蝦仁】を。蝦のピリ辛炒め。これまたピリ辛ですが汁物とは違って尖った辛さが堪らない。二品とも日本語メニューに載っていないものを注文するというちょっとひねりを入れてみました。つか、どっちも旨そうなんだもの。
さらに【魚香茄子】は茄子と魚の炒め煮。またしても辛い。なんだこれ、旨いよ?ナスと魚という取り合わせが絶妙ですわ。ビールがすすむすすむ。こりゃビールキラーですね。
ビールはセルフなので瓶の数で会計が決まるのです。なのでお兄ちゃんがそっとビールケースをテーブル横に置いてくれました。お、この折りたたみ式ビールケースカッコイイ!というかこれを置かれた時点でケースいっぱいまで呑むことが決定ですね、我が家ルールで。
そうだ野菜も食べよう、【素炒高麗菜】いただきます。キャベツ炒めです。こんなの別に台湾で食べなくてもと思うでしょ?ところがめちゃ旨なのですわ。火加減なのかキャベツの甘味がふわりと出て、あっさりしているのにご飯が無性に欲しくなるおふくろの味。いや、ビール呑むけどね。お兄さんもう1本ね。
そう、セルフなのにビールが無くなるとお兄さんがもってきてくれるのです。まぁこの時点ではお客は私たちともう一組地元の方だけなので余裕なのでしょうか?あれ?よく見たらご店主料理せずにとなりのテーブルで呑みながらお客さんと話し込んでるわ。でもやって来る【鹹猪肉】なのです。塩漬け豚とのことですが、知ってるよこれ。パンチェッタだよ。少々風味は違いますが旨い。旨過ぎる。付け合わせのニンニクスライスが意味すること分かりますよね。ええ、ビールもう1本ね。
いやー最高だわ。この店、本当に素晴らしいです。実は私たちの後から何組かのお客さんが来たのですが皆さん二階へと。丁度開店して間がなくて一階で食事させて頂いたのですが、店の様子がよく分かって実に楽しかったです。また来るよ。そしてテレビで見たメニューを何一つ注文していないよ。うん、全部旨いだろうと確信してますけどね。御馳走様でした。
すっかり満足した御老公一行であったと言いたいところですが、この辺りが結構楽しそうなので路地裏探索に行くことにします。というのもここに来る途中で非常に気になるお店があったからです。そう婆婆e店。いや気になるって。特に気になるのが“e”の文字。これきっと“の”だと思うんだ。台湾では日本語の“の”をよく使っているから。
気になりすぎて店の写真とか撮っていたら中からお母さんが出てきちゃいました。もう、満面の笑み。そしておいでおいでと呼ばれてしまっては行かないわけにはいかないのです。行くのか行かないのかはっきりしない言い回しですが行きます。
入ってすぐにキッチンが。いやキッチンというよりも持ち帰りようにここで受け渡しするのかな?
そして中はドーーンとこんな感じ。ほら、みんな好きだろ?こんな店内の店好きだろ?いいんだよ本当のこと言ってごらん、ぐふふふふ。てな感じで大好物です、こんな店。
くるりと180°入口側はこんな感じ。よいです。アルミのドアが泣かせます。昔、元町の外人バーが建ち並ぶあたりでよく見かけた飯屋の雰囲気がこんな感じでした。
よーし何注文しようかね。メニューは壁に。うんうん。さっきそれなりに喰っているから軽くしましょう。というか、ここにはビールがないですし。ええ、聞いてみました。ありませんでした。多分。どこまで通じたのかも分からないですから。
悩んでいるとお母さんがニコニコと勧めてくれるので、じゃあそれでお願いします、的な注文で。やって来たのは飯もの。多分【牛肉飯】。魯肉飯ぽいけど厚揚げがドンとのってます。これがまたしみじみ旨い。そういえば阿才的店でご飯食べてなかったわ。あっさり魯肉飯に厚揚げ付きという感じで実に美味しいです。
そして同時に汁物が。【貢丸湯】はつみれ汁って感じですか。でも肉じゃなくて魚のつみれ。これまたホッコリと旨いのです。これらを食べている間もお母さんは色々と話しかけてくれるのですが全くわからないのです、中国語。というかもしかしたら台湾語だったのかもしれません。
そんな中、お母さんのお薦め料理をいただきました。【客家鹼湯圓】だそうです。これまたお団子かぁと思っていたら中身は肉入りの餡。おお!これは旨い。もっちりとした団子の中に甘辛い肉の餡がスープと溶け合って実に旨いのです。これは良い。というかこれ本当に大好き。
台湾に来てから一番心の底からホッコリと出来る店でした。どうやらお昼は非常に繁盛しているようですが、夜はわりと静かなようです。まぁそのあたりは実際どうなのかは分からないのですが、雰囲気そんな感じです。どうも御馳走様でした。お店の外まで見送って頂いてすっかりと幸せ気分です。
このまま静かな心持ちで帰ってもいいのですが、やはりむくむくと夜市欲求が首をもたげます。うん、行こう夜市。欲望という名のMRTに乗り込んで向かいは「士林夜市」。やはり一度は行っておきたい巨大夜市です。やっぱり人で賑わってますねぇ
喉が渇いたねぇということで冰沙でも。シャーベットを食べ歩きってので。あ、啤酒もある。でもまぁコンビニで買えばいいか。取り敢えず冰沙だけ買いましょう。
【檸檬冰沙】を買い込んでブラブラと夜市を歩くのです。酸っぱくて甘くて冷たくて。夏の夜市にぴったりじゃないですか。
うん、ちょっと冷えるね。トイレ行きたいね。ということで本日の夜市はここまで。ホテルに帰ることにしましょうか。一応ぐるりと一周パトロールしたから満足です。やっぱり夜市を歩いたという自分なりのけじめが大切なのですよね。いわゆるマイルールですね。ということでMRTにてホテルへ向かいます。
さぁ明日もブラブラ食べ歩くぞ、と啤酒を買い込むのでした。
本当に啤酒ばっかり呑んでいるのです。
今回のお店:
阿才的店
台北市仁愛路二段41巷17号
臨沂水餃店
台北市中正区臨沂街45巷13
士林夜市
台北市大東路