すっかり暖かくなって三月も終わろうとしていることにようやく気がついた、貴方のてつやです。
いやもう本当に三月なんてあっと言う間ですわ。ちょっと確定申告とか年度末とかでバタついていたら、人生なんてバタフライ。飛んでいくのは月日と時間。足下気をつけ今夜も不貞寝。
そんなこんなで三月のお知らせ参ります。二月の末に送っていただいた大量のホルモンを消費したり、毎週木曜日は木酔会(昼酒会)で「ふみ」にいったり、土曜日のランチは欠かさず「トラットリアサッサ」へ行ったり、確定申告終了のお祝いに「スポンテニアス」に行ったり、突然届いた神戸肉1kgを堪能したり、「AeB」の二周年イベントに参加したりと実に楽しく過ごしましたとさ。
でそんな中、まだまだ寒い三月初め、三田にあります「藤の坊 本店」での牡丹鍋に誘っていただきまして、それはそれはウキウキと欲望という名の神戸電鉄三田線を駆って行って参りましたとも。牡丹鍋大好き!
電車に揺られること一時間ほど。辿り着いた楽園は実に趣のある佇まい。丁寧にお部屋へと案内いただき一息ついてゆったりとお料理をいただきます。先付けは【胡麻豆腐のイクラのせ】から。上品な器と柔らかなお味。これはいい。
続いて【八寸】。ちょうどひな祭りということでお内裏様とお雛様がちょこんと。可愛い。まるでお雛様のためのお膳のように稚鮎の甘露煮が尾頭付き。いや、これは素晴らしい。
そして人形を開くとそこにもお料理が。てっぴが何とも小憎らしいですねぇ。ああ、旨い。ビールからスタートしてますが、すでに日本酒が欲しくなっちゃってますわ。
【猪肉山椒焼】はピリッとした山椒の刺激としっかりと焼いた猪肉との相性が実に良いのです。肉好きは喰って間違いありません。
そんなこんなで機嫌良く食べていると鍋の用意が始まります。表皮を削った柚子が丸っと入ってます。うん、いい香りしますなぁ。
ここでやって来たのは猪肉。美しい。この美しさが牡丹と呼ばれる所以でしょうか。さすがに四人前の肉をきれいに盛り付けてますので勢いがありますわ。
当然、野菜もあります。こちらもきれいです。でも紹介は淡白です。
いよいよ【牡丹鍋】のスタートです。いい!これは実にいい!全ての料理は仲居さんの手によってなされていきます。素人は手出しできない領域。手際よく放り込まれる愚民ども。いや具材たち。いい塩梅で鍋が仕上がってまいります。
なんとお料理は個々によそっていただけるという王様気分。まさに王様、殿様ですわ。早速いただきましょう。おうふ、何この上品な旨さは。野趣溢れる猪がここまで上品な鍋になるのですか、そうですか。やはり鍋は上手い人が作るべきですね。ええ、すっかりとお代わり三昧繰り返します。
当然ですが御飯もいただきます。【土鍋ご飯】ですわ、ですわ、ですわ。いやーこの米の香りに酔いますね。酒もいい、ワインも良いけど、鍋にはやっぱり白ご飯。
米がつやつや。香の物と牡丹鍋でご飯。幸せ。この国に生まれてきた幸せをむしゃむしゃと噛み締めますわん。本当に旨い。思わず三杯お代わりしたよ莫迦だから。
最後にデザートで。甘いの大好き。和食のデザートといえば大抵フルーツが付くのですよねぇ。ということで大満足なのです。
いやー御馳走様でした。さすがに鍋もご飯もお代わりしすぎてお腹パンパンです。ごゆっくりどうぞー、と言われてすっかりと長居してしまいました。玄関までの丁寧なお見送りの上に駅まで歩く道を曲がり角曲がるまで深々とお辞儀という、まさに高級料亭のおもてなしで心まで満腹。実に良いお店でした。是非また行きたいと切に願うのです。
人数集まらないとなかなか行けないですけどね。
近くて遠い場所ですが価値あるお店です。
今回のお店:
料亭 藤の坊 本店