一年はあっという間に過ぎ去るもの。今年もあっという間に3月。この調子では一年で三歳くらい年を食いそうな、貴方のてつやです。
先日京都へと小旅行に行ってきたのです。冬の京都、いいじゃないですか。まぁ目的はひたすら食べることなんですけどね。今回はシティホテルが半額で泊まれるということで移動に便利な京都駅隣接のホテルに。いやー綺麗なホテルで嬉しい限り。
でまぁ少々休憩した後にお目当てのお店へと向かいます。こちらのお店、京都在住のライター嬢に美味しいお店教えてね♪とお願いしたところコッソリと教えて頂いたいわゆるおばんざいのお店。その名を「れんこんや」とおっしゃる。
早速店の中へと。おおぉこれはこれは。この雰囲気だけで二合半は呑めそうです。これはなんとも素敵で美味しい予感がヒシヒシと。
まずはビールで乾杯して、さて何を頂きましょうか。やっぱり店名にもなっているれんこんから。【自家製辛子れんこん】を三切れで。二人なのに三切れ。いやよく考えたら四切れにしても良いんだけどなんとはなくメニュー通りにお願いして。これがまたちょっと緩めの辛子がれんこんと一緒になってツーーンと攻めてきますがな。うわ、旨。ビールビール。
【伏見唐辛子とじゃこ煮】はこれまたビールに良く合います。おばんざいといわれるとついつい日本酒だけかと思いきや、クタッと煮込んだ伏見唐辛子がなんとも炭酸に良く合いますね。こりゃいいや。
やはり季節のものは食べたくなるのです。【菜の花の辛子和え】なんてのは当然いただだくに決まっています。こちらもまた良い塩梅に味が染みていますねぇ。
京都ですから頂いておかねばならないのは【自家製漬け物盛り合わせ】です。茄子の一本漬けが箸を進めるというもの。ああぁ京都に来たんだねぇ。
メニューを見たときから気になっていた品をお願いしましょう。【たたきとろろ】ってのは旨そうじゃないですか。つくね芋を叩いているそうです。うん、そのままやっぱり叩くんだ。サックリと混ぜて頂いてみると粘りととろみとシャッキリとした歯応えが同居した複雑なお味。いや味は実にアッサリとしているのです。これりゃまたなんとも楽しくなってくるお料理です。
少し前に滋賀で焼いたのを頂いたのですがここでも食べておきましょう【琵琶湖産もろこ素揚げ】ですね。焼きではなく素揚げ。これまた身がふんわりと仕上がっていて実に上品な食感。口の中でふわりと溶けそうでいて、それでも身はしっかりとその存在を主張する。素晴らしい。
ちなみにこの辺りですっかりと日本酒にシフトしております。神蔵 辛口純米無濾過生原酒。まるで微炭酸かのように口当たりがぴりりと美味しい京都のお酒。いいなぁ、これは美味しいなぁ。そして日本酒にはやっぱりこれかな。【なっぱ煮】は京水菜と鯨のコロの炊き合わせ。これは完全に日本酒のお供。疲れた胃袋に優しいお出汁の薬膳効果。
そして気になるところさらに行っちゃいましょう。【にしきぎ】お願いします。本当はご飯に乗せるらしいですが、お米のお汁(日本酒)でいっちゃいましょう。ほうほう、こりゃまた酒の肴になっちゃいますわ。
こうなったら行くとこまで行きましょう。【いもぼう】も。里芋と棒鱈の炊き合わせは旨いに決まってますからね。うん、ビックリした。棒鱈がデカいわ。里芋も油断してたけどデカイ。これもっと最初に喰っておけば良かった。いや最初にこのもリューム喰ったら多分ここまで楽しめなかったね。で、これが良いお味。食べても食べても食べられる。割と夢中で食べ切っちゃいました。軽い軽い。
そうはいってもそろそろ〆にかからねば。でも食べたいから【生ゆば煮】いただきます。これを食べなきゃ京都に来た意味がないじゃんか。いやそうでもないけど。でも生ゆばは食べておきたい食材。あ、これ美味しい。旨いじゃなくて美味しい。実にていねいに身体に染み込んでくる旨味。いいなぁ、この店が近所にあったら通っちゃうよ、おいちゃん。
いよいよ〆は【そら豆皮ごと焼き】です。このお通しで食べそうなそら豆を最後に〆で頂くという自分勝手な感じ。焼いた豆は甘味がふわりとあがって実に美味しいですね。
いやいや旨かった。マジで旨かった。お店を教えて頂いた泡やっこ嬢に心の底から感謝です。なんというか京都を楽しめた感が半端ないお店でした。神戸から結構頑張って移動したのでちょっと忙しなかったですが、このお店でまったりとした時間を過ごせていきなり心の疲れがとれました。
さらに疲れ気味の胃腸も元気になりました。
京都は日本人の心の故郷ですね。
今回のお店: