さて、件のお店を後にして、ぶらぶらと花火見物。実に夏を感じます。ぶ〜らぶらと歩いていると、大通では思い切り花火が見られます。素晴らしい。普段の花火と言えば、人混みと喧噪しか感じませんが、こうもゆったりと見ていられると気分がいいですね。
こうして、ほのぼのと溺死体になることもなく夜は更けていったのです。ええ、翌日のために体力の温存です。明日は歩きますよ、間違いなく。
という訳で、翌日は金沢観光に出発します。もちろんお土産というか、自分のためというか、旨い物を喰うためです。今回の目的は「ふぐの子」です。残念ながらお店で食べることはなかったのですが、近江町市場へ行けばきっと手にはいるはずです。よ〜し、電車の時間まで散策するぞー。
とまぁ気合いを入れて、駅に荷物を預けてとぼとぼと向かうのです、暑いけれども。いやー、本当に暑い。北陸の夏は暑いのですね。勝手なイメージで涼しいと思いこんでいた私の完敗です。坊主頭にジリジリと日差しが迫ってきます。
途中、ちょっとしたアーケードや地下道に助けられながら、ようやく着いた近江町市場。ま、分かってましたけどね。日曜日だし。店はほとんど閉まっているし。うん、鮮魚は今回買いませんから。乾物ならきっとお店も営業していることでしょう。
予想通り、何軒かのお店は営業していました。日差しを遮る屋根があることも幸いして、市場中を歩き回ったのです。うん、味見もしましたよ。沖漬け・イカの塩辛・墨づくり等々。今回のお土産としましては「ふぐの子」「鯖のへしこ」「青のりの佃煮」「金時草」「どじょうの串焼き」などを購入。それをぶら下げて、兼六園へと足を延ばすのです。
ですが、その前に飯飯。ここはやはり寿司でしょう。といっても、先日も寿司でしたから、お昼ということも考慮に入れて「回転寿司」など。実に素晴らしい考え方です。いわゆる倹約家?あ、あれだけ飲み食いしておいて言える立場じゃないですか、そうですね。
とまぁ、軽く反省などしながら市場の中の開店寿司店へ。考えてみると私、人生で二度目の回転寿司ですよ。最初に行ったのは、回転寿司なる物が世に出始めの頃に好奇心で。その時のことを余り覚えていないところを見ると、たいして美味しかった印象がなかったのでしょうね。うん、間違いなく。
過去を振り返りつつも、こういう場所の回転寿司は、地元のネタを使って美味しいと、物の本で見たことがあります。期待せずにはおられません。ということで頂きます。
実は朝食も食べていなかったので、非常に空腹だった訳ですよ。なものだから、一気に食べた訳でして、写真なんか撮ってられない、順番なんか覚えてられないのです。ですから、順不同、思い出した順に書き出してみましょう。
鰯・びんちょうまぐろ・ぶりタタキ・マグロたたき・梅貝・甘エビ・しらうお・白海老・あおりいか・イカ納豆。もしかすると書き漏らしがあるかも知れませんが、まぁこんな感じ。そして、甘エビだけは「地の物と普通の物がありますが?」という質問付だったので、すかさず「地の物」と答えたことだけは付け加えておきます。
結果、回転寿司侮り難し。普通に旨かったです。黙々と食べ続けるほど旨かったです。やはり、北陸ということもあってか、地物っぽいネタは非常に良かったです。全国的にどうなのか、これも調べる価値ありと確信しました。確信犯です。
さて、そしていよいよ兼六園へ。兼六園といえば日本三名園のとして名を馳せている訳ですが、春の桜、秋の紅葉、冬の雪吊りを見事に外しての真夏の訪園。あまり日陰もないので一周回ることにはすっかりと体力を奪われておりました。
ああ、日陰と冷たいお茶が欲しい…、と見ると茶屋があるじゃないですか。これこれ。露天は勘弁、屋根付きで。すみません、旅の者ですがお茶を一杯。ってな感じで、ずいーっと奥に通されました。あー冷房だ。あー涼しい。文明万歳。
人工の風に癒されながら、抹茶とお菓子を頂戴しまして。ここでは熱い抹茶ですが、冷房で人工的に作られた快適空間において、そんなことは何も苦になりません。むしろ、もっと暖めろというところです。
こうして、すっかりと人心地を取り戻し、再び灼熱の地を徘徊することになるのです。が、一度天国を見てしまうと、もはや後戻りは不可能です。物産店を覗き、タクシーにて再び近江町市場へ、お土産の買い足しに。何度彷徨いているのか、この不審者は。
そして最終的に金沢駅へと帰って参りました。あとは特急サンダーバードで帰途へ着くのみとなりました。ま、その間にもコインロッカーの場所を忘れたり、最後の土産物を探して歩き回ったりと、小さなトラブルはあったのですが、大まかには良し。結果オーライ。さぁ神戸へと帰りましょう。
電車の中ではきっちりとビールを呑み続けましたが
結局、旅行の間中アルコールは抜けませんでした
今回のお店:廻る近江町市場寿し
石川県金沢市下近江町28-1近江町市場
TEL.(076)261-9330