嗚呼、青春の旅〜千葉旭市紀行〜「椎名牧場」

青春の旅二日目。実質、この日のみが「青春18切符」の旅です。つまり、一日中電車に揺られてほーやれほ、なのです。で、起床。前日、26時まで呑んでましたので、ま、普通に宿酔でしょう。
と、思ったのですが。これがですね、どうやら違うらしい。この体の気怠さは、もしや風邪でしょうか? とはいえ、ここは遠く離れた大地。西へと向かって進まねば何一つ解決しない訳で。取り敢えず駅前で風邪薬を購入、一気飲みして18切符の旅がスタート。
ご存じかと思いますが、この「青春18切符」ってのは特急・新幹線が使えません。いわゆる快速・急行・普通列車での旅。当然ですが宇都宮から東京まではしっかり時間がかかります。取り敢えず上野までの列車に飛び乗って。
上野駅まで約二時間弱。しかもひとりぽっち。別に一人が辛いんじゃないのです。退屈。シートにぐったりとした体を埋めて、そのまま二時間。新幹線なら45分。うん、これは確かに大変だ。ま、半分寝てましたが。
なんやかんや言いながらも、列車はひた走ってくれる訳で。予定時間に到着。お疲れ私。降り立ったところで、今回一緒に遊んでくれる東京のお友達と合流。
あ、山かけうどん混ぜちゃった本当はこのまま上野の鰻店に喰いに行く予定だったのですが、私の体調があまりに悪すぎたので急遽東京駅へ移動してそこでうどんなど頂きました。ま、何か喰っとけば体調も戻るでしょうという甘い判断。
ええ、ダメでした。この後、千葉へと向かって更なる列車の旅に出たのですが、もうね、40分ほどかけて千葉駅に着いた頃にはへろへろ。取り敢えずトイレへ。ああ、さっきのうどん君久しぶり。と、まぁ、そんな感じ。
いや、宿酔とか、そういう普通の状態じゃないの。なんだこれ?風邪?乗り物酔い?ありとあらゆる体調不良が一気にのし掛かったような不調さ加減。これで更に一時間以上の列車に乗るという、ほとんど自殺行為。でも乗る。次の予定は、これまた以前から非常に楽しみにしていたのですから。
ようやく目的地「干潟駅」まで到着。本当はここにつく前に先方に連絡しておかねばならなかったのですが、あまりのつらさに電話出来なかったの。だってずっとトイレに引き篭もってましたから。それでも駅からようやく電話入れまして。
今回お邪魔しますのは牧場。以前、京都の「南山」さんで頂いた八千代黒牛が忘れられず。例の牛肉試食会で名刺交換させて頂いて「機会があれば是非とも牧場に行かせて頂きます!」と宣言していたのですが、それがとうとうかなった訳です。
コンニチワ、八千代黒牛自動車で駅まで迎えに来て頂き、いよいよ牧場到着。牛!牛!牛!牛!が〜♪もうね、壮観なのです。ここでは約750頭のF-1牛が飼われているそうで。750頭といえばそりゃあもう広大な土地が必要です。
当然放牧ではないですが、それでも一頭あたりの牛舎は広い。よくテレビなどで見る牛舎に比べると、割合自由に牛が動き回っています。で、牛がでかいんです。まず最初に見たのが、二日後に出荷されるという牛。なので当然目一杯デカイ。
長〜い牛舎このデカイ牛がいずれ自分の口に入るんだなぁ、などと感慨深く。で、施設などもいろいろと見せて頂きました。飼料の配合、籾殻の処理施設、入手方法など、ああ、ここの牛なら間違いなく健康なはずだと実感しました。
いわゆる肉生産工場的な施設ではなく、牛が牛として育てられていました。これって素晴らしいことですよね。ええ。例えば、牛糞は籾殻を納めてくれた農家へと、その量に応じて肥料として納めているそうで。
この仔牛があんな風に大きくなるのですかつまり、この牧場の牛糞で作った肥料で育てられた稲の籾殻が再びこの牧場の牛の口に入る。この間に危険な薬品が存在しない以上、もっとも確実に健康的な餌で育っている訳ですから。よかった。やっぱりここまで来てよかった。
F-1牛ってのは黒毛和牛の雄とホルスタインの雌との間の仔牛。純血の黒毛和牛は、それはそれで当然旨いのですが、このF-1は一味違います。というか、ホルスタインから搾乳するための副産物なんですよね。
これが肥料になるのですなので価格も純血に比べれば当然安く、仔牛も素牛よりも小さな頃からこの牧場で育てているということで、今問題になっている飼料なども一切使用していません。あの京都で衝撃を受けた肉が、こうやって育っているなんて。
すっかりと感動。椎名さんからは「何でも聞いてください」と言われるのですが、もう、全てが初めての見るもの聞くものですから、質問そのものが思いつかない。だって牛を見ながら「どのあたりがトモチマキですか?」っていうのもおかしな話。
さようなら、次は食卓で会いましょうその後は、直販所の方も見せて頂き、すっかりと牧場を満喫していよいよ約束の地「ほるもんセンター」へと向かいます。ええ、そうです。今回もホルモン喰いまくります。…そう、この時は思っていました。
というのも、牧場でしばらく休んでご案内頂きまして、すっかりと体調が戻ったつもりになっていたのですがとんでもない。ええ、まるでダメでした。
ほるもんセンターまで自動車に便乗していったのですが、もうね、走り始めてしばらくした頃にはすっかりと不調。ああ、そうか、そういえば子供の頃から乗り物苦手だよなぁ、特に自動車は…。
大方の予想通りに最悪の状態。もうね、へたすりゃあ昨日の焼肉までコンニチワしてしまいそうな勢い。何度も車を止めて頂き、道端へとダッシュ。うん、無理。今回は絶対に無理。自慢じゃないですが、まるで死体の様相でお店へと到着したのでした。

教訓:子供の頃の悪夢は大人になっても希に甦る。
ああ、本当になんてこった…。

今回お世話になった牧場:椎名牧場
千葉県旭市井戸野2700
TEL.(0479)63-8402

4 comments to “嗚呼、青春の旅〜千葉旭市紀行〜「椎名牧場」”
  1. あららら・・・
    そんなことになっていましたか。
    もしかして、ウチのサシ肉がとどめに・・・
    ゴメンナサイ。
    今度は私が伺う番(勝手に決めました)なので、
    例の店で『チレ刺し』を喰いたいです。
    そのときはどうぞ宜しく。
    ではまた。

  2. 遠いところまでお越しいただき、ありがとうございました。
    あまりにも具合が悪そうなので病院にご案内しようかと思いました。(笑)
    今度は体調万全のときにお越し下さい。
    いろいろ食べ歩きできるところを探しておきます。

  3. >salaっち
    今回は本当にありがとう!
    お陰で楽しい一日でした。
    …苦しかったけど(笑)
    >粋牛料理長さん
    きっと肉のせいじゃないです。
    本当に移動疲れが一気に出た感じです。
    体弱いので…。
    例の「チレ刺」行きましょう!
    お待ちしています。
    体調整えますので(笑)
    >椎名さん
    今回は本当にお世話になりました。
    病院という選択肢がなかった自分の莫迦さ加減が…(笑)
    是非、次回は食べ歩きお願いします。
    神戸の方にお寄りの際はご連絡下さい。

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