メリークリスマスー!いやぁ、世間はクリスマスで盛り上がっているみたいですね。我々も負けてはいられない。そう、こんな時にこそホルモンを喰うのです。うん、まるで意味のない莫迦の与太話。以前より希望しておりました福知山のホルモンを喰らう18切符の旅に、このクリスマス前の浮かれた町を抜け出して行って参りました。
まぁ事の起こりは、我が敬愛して止まぬおこづかい帳さんのサイトで「福知山には旨くて珍しいホルモンが喰える店がある」とお聞きしたところから始まります。それも最近の事ではなく、一年以上前の事。いつまで経っても行動を起こさないと言うべきか、蛇の如く執念深く覚えていると言うべきか。
以前アマグリさん・ながしまさんご夫妻が神戸へお見えの際に、車を出して行こうかね?と予定していながら行けなかった、それを聞きつけた焼肉王子による18切符企画第二弾なのです。ということでナビゲーターのおこづかい帳さん。企画主のゆうちゃん之助さん。肉と聞いて黙っておれない走る食欲さいとーさん。旨そうな匂いには敏感なばーどさん。そして我ら莫迦夫婦の6人でオトナの遠足のスタートです。
まずはお昼から喰いましょうか。福知山へ行くというのになぜか正反対の明石駅集合。人気店でなかなか予約が取れないと噂のイタリア料理「チーロ」で昼食なのです。この時点で既に頭が悪い事は否めませんな。そぼ降る雨の中、タコフェリー乗り場前まで移動。さて、早速頂きましょうか。
まずはワインで乾杯。前菜の盛り合わせや、生ハム、牡蠣などを。おー、噂に違わぬ旨さですね。牡蠣は今シーズンの初生牡蠣。と思ったら軽く焼いてあるんですかね?ちょいと火の入ったお味。身の甘味が増した気がします。旨旨。野菜の類は肉王子・ゆうちゃん之助さんの食指があまり伸びないのが面白い。
でパスタは鯛の子と菜花のスパゲティーニ。旨い。松の実がワンポイントなのですね。鯛の子のソースでシャンパンが飲みたかった事は内緒。うまうま。続いてのペスカトーレのムール貝の身が小さくて笑っちゃいましたがお味は素敵。やはり魚介類は明石だけにいいもの使ってますねぇ。
ショートパスタはイマイチ苦手ですが、お味がよければ問題なし。旨いですわ。ピザの登場にちょっと持ち上がりつつ、マリナーラという事でちょっと静かに。この肉王子は、肉以外に対する姿勢が淡泊すぎて楽しいのです。で、ガッツリと。おー、あっさりとしたピザはメニューの間に挟むにはいいですね。
なのに、次もピザ。えーと。クワトロフォルマッジですか。旨いのですが、ブルーチーズが感じられず。たまたま私の喰った場所がモッツァレラメインの場所だったからかしら。個人的にはゴルゴンゾーラのピザが大好きというブルーチーズ好き。次回はそちらを頂こうと心に固く誓うのでした。
そしてメインはスズキ。どうやら本日夜にホルモンを喰う事を察した模様。いや、そんな訳はないけどね。ガッツリと頂いて最後にデザート。御料人様がデザート気分でなかったので、私がほぼ二人分頂きました。美味しかったのですが、ちょっと冷えましたね。さすがにシャーベット二人分を冬に喰うのは。ということで御馳走様でした。
さて。青春18切符の旅の本番はここからです。が、時間的に少し間がある。せっかく明石まで来ているのですから魚の棚を覗いていきましょう、そうしましょう。で、超有名立ち飲み店「田中屋」でチョイ呑み。毎年の利き酒でお世話になる太陽酒造の「赤石」の四合を六人でちびちび。ここからぶっ飛ばしては旅が終わりますから酒は控えめ。
そういえば、ここの勝率は五割ほどなんですよね。大抵満席、というか椅子がないので席じゃないですが、満員御礼で入れないことが多いのです。肉王子に至っては、トライする事数回、今回が初訪問とか。うむむ。有名店恐るべし。でまぁ、皆様適当に酒の肴を摘んで。時間も迫ってきましたのでそろそろ行きましょうか。
明石駅から新快速。一路西へと向かいます。尼崎から北へと向かう列車へ乗り換えいよいよ遠足気分が盛り上がって参りました。途中、一部の営業圏内の方の迷惑にならないところまで自粛した酒を開栓。さいとーさん持参のおやつを頂きつつ、列車はいよいよ最終目的地福知山へと向かうのです。
途中数回の乗り換えの後、とうとう約束の地へと。さてここからはすっかりと陽の落ちた町の中、店を目指して移動。連休初日という事でお店もお休みのところが多いですね。商店街から路地を入ったところにあるお店「ホルモン 浜」にとうとう到着です。思ったほど遠くないな、と酒に溺れず到着した自分達を褒め称えるのです。
さて!いよいよお店へ。がらりと開いた扉の向こうにはホルモンの世界。普段はほとんど満席というお店が我らの貸切。連休で空いているのでしょうか?まぁ大騒ぎしても怒られなさそうなのでこれはこれで嬉しい限り。早速やってきたホルモンは生から。おお!これは!大皿に乗ったその見目麗しさ。
タン刺は細く短冊状、センマイは通常の細切り、肉刺し、レバー、そしてチレ刺。ブツ切りのチレ刺。おお!すげぇ。ガッツリと頂きますよ!タン刺は上タンの味わい、肉刺しは腿肉?ランプあたり?という赤肉の旨味、レバーは実に新鮮。でチレ刺。これはすげぇ。脾臓の刺身はあまり扱っているところないんですよね。
これをブツ切りで出せるという鮮度に自信がなければできない芸当。これが実に旨い。洗練されない素朴な旨味。生ホルモンの旨味をガッツリと感じる野趣あふるる幸せ。これはいいね!堪らんね。よーし、一気にホルモンに対する期待が鰻登りになって参りましたよ!じゃあ焼ものいってみよーー!
あ、ちなみに肉に関しては全てお任せでスタートしております。メニュー自体がよく分からないのと、お店の方が本来ホルモン職人さんで、昼間は捌き、夜は店というプロ中のプロ。お任せ以外に考えられない訳ですよ。だからなすがままに出てきたものを喰らいます。やってきたのは塩タンだったわけですが。
これはいわゆる上タン部分ですね。根元をスライス、更に縦に半裂きで。焼く。六人分をガスロースターで焼く。六枚並べると鉄板が一杯。いやっほーー!旨いぜ!焼きすぎないように注意しながらがんがんと喰らうぜ!よーし次の肉!えーと。これは?カラチ?おーーこれが噂のカラチですか!
膵臓。特上ロースのサシ部分だけを抽出したような美しき臓器。これを焼くわけですが、ころりとひっくり返して、炎に巻かれたくらいでいけるそうです。やってみます。ころり。ぼわっ!喰う。脂が甘!旨!これはスゲェわ。旨ぇわ。皿にてんこ盛りあるのに、あっという間に無くなる勢いで旨さの証明ができるってもんです。
そしてホルモン盛り。ハチノス、コブクロ、チクワ(タケノコ)、肺、マメ(腎臓)を。チクワは大動脈の輪切り。みたまんまチクワ風。こりっとした食感が堪らない。肺は神戸でいうところのバサ。これは実に淡泊。ハチノスも淡泊なのですが、珍しいのはマメですね。牛の腎臓は劣化が激しいので扱う店が少ないのです。
腎臓ですから、鮮度が落ちると途端に臭みが出てきます。こちらのお店ではわざわざ取り置きして頂いたらしく、ちょっと凍っててご免ねぇ、と言われちゃいましたが、いやいや、口にできるだけでもレアなお話ありがとうございます。ほう、これも思いの外淡泊。せっかくなのでタレで頂きます。タレ、旨!
このところタレで旨いところを探していたのですが、このお店のタレ具合は実に素晴らしい。基本的に揉みダレなしで頂いているので、ツケダレがこれだけしっかりとした味の方がいいですね。実に幸せ。ニンニクを放り込んで更なる幸せ。嬉しいのです!そして赤肉。これは何ですか?「肉」潔いお答えありがとうございます。
取り敢えず肉は軽く頂いて、続いてはツラミとアゴ。アゴはタンの裏側の肉だそうです。これはタンルートっぽい感じですかね?でツラミ。過去類を見ない見事な脂付きツラミ。初めての感覚。これはすげぇ。焼いていくと更に凄さが分かる。脂と筋の旨いところ取りな脂なのです。脂の旨味と筋の食感。
こりっとした食感の後に脂の甘味がじゅわっと広がる。これはいい!この旨味だけで今年の残りを生きていけます、後一週間ほどですが。非常に調子が出てきたところで新しい食べ方のご教示。鉄板の隅の所でおろしニンニクを焼きながら肉と一緒に喰う。これマジで旨い。辛いの大好き人間にはそこへ唐辛子を混ぜると更に味覚アップ。
これと塩だけでどんな肉でも美味しく頂けそうですね。そんな新しい発見。「なにか他に食べる?」ええ、喰いますよ。「テールでも捌こうか?」きゃーーーー!お願いします!やって来たテール。これは一目で惚れ込みますよ。生のテールがこれほど見事な一品で焼きものとは。よーし焼いていくぞーー!
あ、旨!筋っぽい赤身と脂の旨味が絶妙!これは旨いわ。たまんねぇッスよ!「腸食べる?」ええ、喰いますよ、喰いすぎるほど喰いますよ、と、やって来たのは小腸。ぶりっと小腸を鉄板で焼いていくのです。縮んで小さくなっても我慢我慢。腸が小さくかりっと焼けたところでひっくり返して脂ごとパクリ。旨ーー!
この小腸はいいねぇ。旨い旨いと喰っていたら、そんなに好きなら、と腸の盛り合わせ。アカセン、テッチャン、小腸。おお!喰う!ひたすら喰うぜ!旨!やっぱり、ホルモンといえば腸でしょう!塩とタレと焼おろしニンニクと三種で食い続けるのです。ああ、幸せ三昧。よーし、じゃあ肉のお代わりを!
「えーまだ食べるの?」というご店主の言葉など無視。肉肉。バラ肉、やって来た!どの辺りですかね?骨と骨の間?ゲタですか?あ、違うのですか、なるほどなるほど。今まで疑問だったこの肉の具体的な場所がとうとう判明しました。脇腹ではなく、ははぁん下側なんですね。納得です。それならこの脂に納得。
そして追加をお願いします、え?ハラミ?じゃあそれを。え?イマイチだから止めておけ?そんなぁ。代わりに出てきたのは5歳の牛の腸三種。一応全てテッチャンですが微妙に場所が違うそうです。小腸に近い部位、普通のテッチャン、テッポウ近くの三種。おお、喰ってみると確かに微妙に違います。
で、これを焼くに当たって新しいテクニックを伝授頂きました。まず軽く焼く。で次にタレにくぐらせて更に焼く。この時焦げないようにころころとテッチャンを転がす。でまたタレにつける焼く、これを何度か繰り返して、最後はタレにつけずにいただく。うわーー!香ばしくて旨い!火鉢で焼いた醤油餅の香ばしさ、旨!
とまぁ機嫌良く焼いているのですが、やはりご飯が欲しくなるのは人情。すみません、ご飯の盛りはどのくらいでしょう?「小、中、男の大、昔話盛り」ほほう。では中と男の大と昔話盛りを一つずつお願いします。え?食べられないって?大丈夫。過去にご飯を残した事はございません。ドンと来い!
ははぁん、確かに大きいですねぇ昔話盛り。でも我らには普通にご飯。私は中ライスでしたが、こんな事なら大盛りいけばよかった。というのも、このご飯が異常に旨い。旨すぎる。余りの旨さに普段はあまり米にご執心でない御料人様がばくばくと喰っちゃってる。しまった!ご飯をもう一つ…あ、もう終わりですか、そうですか。
ご飯はもう無いといいながら「この肉を細く切ってフライパンで脂ごと焼いたのを熱々ご飯に乗せてタレをかけたらスゲェ旨いよ」って、そんな殺生な。次回は一升ご飯を炊いて待っていたくださいね。で、当然ご飯に対して肉が足りないので追加。ツラミとスジ。スジはツラミのスジでしょうか。旨味しっかり味わいのスジ肉。
これをタレでびしゃびしゃにしながらご飯で食うとホッペタから崩れ落ちそうな勢いで旨いのです。あうあう。これは人類、主に日本国民に対する最終兵器と言っても過言ではありません。むしろ白米文化における核兵器。核の平和利用は旨い白飯で解決する事でしょう。てな旨さ。もう表現方法が枯渇気味。
あまりの我らの喰いっぷりに肉切れを起こしてしまったそうです。賄い用の肉まで食い尽くし、最後のテッチャンを手ずから網へ頂いてしまいました。ああ、これが最後なんですね。残念。実に残念。このままエンドレスに食い続けられそうな旨さだというのに。と、ここで全てのメンバーが正気に戻ったわけです。
電車の時間まであとわずか。これを逃すと次は一時間後。えーー!これは大変。いや、別に後一時間ここで喰っていてもいいのですが、既に「肉終了宣言」が出ているわけで。肉のない焼肉店にこれ以上の長居は無用。更に商店街はほとんど店が閉まっているのですから呑みに行く場所も無し。帰ろう!
御馳走様でした!本当に、本当に美味しかったです。ご店主のキャラクターまで含んで最高に美味しくて幸せな焼肉でした!来年も必ずこのこの地へとやって来る事を誓いつつ、駅に向かってダッシュ。ゆっくりお別れのあいさつもできずに申し訳ありませんでした!次回やって来る時にお土産でも持ってきますので!
でまぁ、なんとかかんとか電車に間に合いお疲れ様でした。車中では甘さ控えめ丹波黒豆団子や、旨さ控えめ十勝あずきアイスや、発泡酒など呑みながら帰路についたのでした。いやいや、本当に楽しいオトナの遠足でした。ナビゲーター役のおこづかい帳さん、ありがとうございました。ゆうちゃん之助さん企画ありがとうございます。ばーどさん無事に家までたどり着けましたでしょうか?ま、我々夫婦はそのまま我が家でさいとーさんと酒盛りしていたのですがね。
遠足は帰り着くまでが遠足です。
次回はもう少し時間と心と肉の在庫に余裕をもって喰らいましょうね。
今回のお店:
「イタリア料理 チーロ」
兵庫県明石市中崎2-4-1-2F
TEL.(078)912-9400
「立ち飲み処 穴蔵 田中」
兵庫県明石市本町1丁目1-13
「焼肉・お食事処 浜」
京都府福知山市字天田南本町131-2
TEL.(0773)23-9918
ぬわあああああ。
めっさ旨そう。
『浜』に行きたかったです。
あ、ちなみに福知山は京都府でございまするw
うわぁすみません訂正しておきました(笑)<京都府
すげぇ旨かったですよ。
来年は「牛の丸焼き」と「ホルモン一頭祭」に参加予定です。
行きましょう(笑)
福知山まで遠足ですか☆”v(^-^)やったね!
ううーむ。
旨そうやん。
年内にガッツリ「お肉+ホルモン」を食べたいです。
そのチャンスはあるのか?!
>settuyaさん
旨かったです!実に旨かったです。
年内はどうでしょう?
予定が29日の貸切だけです。
どこかで行きたいですねぇ。
見るんじゃなかった(涙
>ぜんちゃん
万難を排してくればよかったのに(笑)