お江戸旅日記08〜森下へと続く物語〜「秋田料理 藤」

さて。田町を出まして向かうは森下。両国まで列車で移動した後、腹ごなしも兼ねつつ徒歩でお店へと。うたまろ氏のご友人ともいい感じで合流できてお店へ。前日、御料人様が下見をしたという秋田料理のお店なのです。


ウドとホタルイカの酢味噌和えといいますか、一月にお江戸の旅を満喫した時に、たまたま前を通りがかって「きっとここは良いお店に違いない」と二人して確信したところ。東京に前乗りの御料人様が、下見といいつつ宿酔になるまで呑んだというのですから良い店に決まっております。ということでコンバンワ。本日はよろしくお願い致します。

トンブリとろろも秋田の料理お店はカウンターだけのこぢんまりとした風情。10人で一杯のお店に既に四人のお客様。我ら六人で完璧なる満席になりました。えーと、ここからの参加者もいらっしゃるのでまずは乾杯と参りましょうか。ビールをお願いします。乾杯。付き出しにはホタルイカとウドの酢味噌和え。あう、旨いわー。このほっこりとした優しい味付け。

このお酒、自宅に二本隠してあります先ほどのホルモンも決して濃い味付けではなかったのですが、ここでは更にほんのりと甘くあっさりとしているのです。秋田料理は初めてなので、取り敢えずお任せで。続いて出てくるのがトンブリとろろ。がががっと混ぜてずるりと頂く。山のキャビアのお味。うむむ。何と言いますか、癒しです。心と体の癒しです。

やはり外せない名物きりたんぽあー本当に心が背伸びをするような心地よさ。店自体は狭くて、お隣さんとも窮屈な席なのですが、それを突き抜けての安らぎなのですわ。「ちょっと手を出して」と言われて差し出すと、そこへ空豆を乗せてくださいます。もうね、素敵。本当におばあちゃん家に遊びに来た感覚なのですよ。もしくは小さな頃に入り浸った駄菓子店のような。

ちょっと野菜とてんこ小豆せっかくだからお酒頂こうかしら。にごり酒。ぬぐだ丸という缶入りのにごり酒。このイラストも可愛いのです。酒の方は、さすがに醗酵してませんが、ちょっと酸味と甘味のあるお酒。ちびりと呑みながらお料理をいただきます。齢八十二を数えるおかあさんの料理は、やはり秋田のお酒によく合いますね。味噌煮もいただきつつ。

いぶりがっこの旨さにほっこりやはり秋田といえばきりたんぽ。いただきましたとも。根菜や葱と一緒に煮込んだきりたんぽ。やさしい出汁ときりたんぽが北への旅愁を誘います。ま、後から聞いたのですが、私以外の皿には比内鶏の肉が入っていたそうです。なぜ?なぜ私にだけ入っていないのか。これはイジメ?周到に用意されたイジメなのでしょうか。

甘さが堪らない旨味の梅干したまたまですよね、うん。気を取り直して。秋田の地酒、いただきます。看板にもなっている高清水新政。おー、甘めのお酒ですね。でも旨味の甘さ。このあともちょっとずつ色々と食べさせて頂きました。二軒目の我らには実に嬉しい心遣い。秋田名物「いぶりがっこ」も。これがまた香ばしくて旨いのですわ。酒に合うことこの上なし。

この看板が目印梅干しなんかも一個一個紫蘇で包んで漬けているのですね。そしてちょっと甘い。梅酒の中の

2 comments to “お江戸旅日記08〜森下へと続く物語〜「秋田料理 藤」”
  1. お江戸の食の探求、頭が下がります。
    でも、なぜ秋田料理?(あ、奥様の下見の成果ですね。)
    最近は、裏路地の食を探求しております。
    悪玉コレステロールを注意されたので、朝、昼と節制、夜にガバッと。(これがいかんのか?)

  2. >おっちゃんさん
    神戸にいると、なかなか東北の料理専門店がないのです。
    あっても大きな資本のチェーン展開だったり…。
    なので、東京の楽しみにはそのあたりも(笑)
    夜の食べ過ぎはあまりよくなさそうですよ(笑)

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