先週一週間、実に実に静かに暮らしておりました。理由は関西地方で猛威をふるっている新型インフルエンザの影響で。普段は一応の予防はしますが、ここまで神経質になることはありません。でも、旅行の予定があったのです。多地方へインフルエンザを持ち込むことだけはしたくなかったのです。
ということで、外食を控えまくった結果、一週間全く更新無し。梨の礫。そして昨夜、無事に帰って参りましたのでこれで解禁。今日から遊ぶぞーー!で、まずは旅行記などから始めたいと思います。今回は御料人様と二人して三泊四日の旅でしたので至って大量のリポートが待っています。だって行き先は北の大地・釧路なのですから!
昨年は関西国際空港から釧路までの直行便があったのですが、今年は夏休み時期だけの模様。旅費を節約して旨いものを喰うために、マイレージをつかっての移動を目論み東京経由の空の旅となりました。できれば東京で旨いものを喰うだけの時間があればいいのですがそういうわけにもいかず。ちょっと心残り。
取り敢えず伊丹空港に到着。諸々の手続きのあとは時間待ち。関西国際空港ならばインディアンカレーへと流れるところですが、ここには一体何があるのか。ありましたとんでもないものが。「空港銘酒蔵」ってのが。最初は土産物用のスペースかと思ったのです。が、なんと看板に恐ろしい文字。『銘酒飲みくらべ』ですと?
中に入ると立ち飲みカウンターが。これだけでも楽しくなってくるのですが、さらに驚愕の化学の力!『利き酒マシン』なるものが。それも猪口一杯(60ml)で100円。まさに利き酒。こんな楽しいものを我等夫婦が見逃す道理は無し。ということで早速。近畿圏のお酒がずらりと並んでいるので、目に付いた酒をどんどんと。
【近江米の雫】、【梅乃宿 紅梅】、【緑一 原酒】、【龍力 黒ひげ】、【老松極上 伊丹郷】といただきました。実に楽しい。せっかくなので【タコ山葵】も摘んだりして。で、600円。全てが100円。これ、四・五人いたら全部呑めるね。いや一人でも呑めるけど。十種類の酒が入った自販機が三台。三十種を60ml。全部で一升ですか。うん、頑張る。頑張らなくていいけど。
とまぁ幸せなひととき。この旅もなかなか楽しくなりそうだという予感です。で、ここで気が付いた。そういえば昼飯喰っていなかった。さくっと移動して「Air deli」へ。惣菜がつまめるのでこれはいい感じですわ。取り敢えず私はビール。日本酒呑んで喉が渇いたから。御料人様はお茶などで茶を濁し。適当に注文。
【唐揚げ・ビーフコロッケ・カリフラワーネーズ和え・生ハム・小芋みぞれ煮】という感じ。特別旨いって程じゃないですが、つまむのにはちょうどいい感じのメニューです。なんだか惣菜何種か注文しておにぎりとドリンクバー付きというセットのようなのもあったのですが、ま、適当に喰う方が自分達らしいので。ということで御馳走様でした。
ここからは羽田空港へと一路空の旅。当然ですが機内ではお茶などサービスして頂きつつ何も喰うこともなく平穏無事な軟禁状態。わりと天気が悪かったので、窓の外は雲の海だったのですが、富士山の山頂だけが顔を覗かせていたのが印象的でした。そんな事考えている間に一時間少々の空の旅終了。
ちなみに今回も離陸の際には寝ておりました。何だろう?離陸の瞬間に寝てしまう病気でしょうか?ここで若干の時間待ち。待つといっても大した時間ではないので軽くビールでも呑んでましょうか。あ、ホットドック旨そうだ。それもお願いします。ええ、また喰います。御料人様がアイスティを優雅にいただいている側でビールとホットドック。実にアメリカン。釧路に行くのですが。
さて再び機上の人となりまして北の大地へと向かいます。今回の到着時間が夜ということで、この日はあまりうろつけません。というか、この日のために御料人様は仕事を前倒しにしていたために疲労困憊。取り敢えず旨いもの喰ってからゆっくり寝ることに。
そう、釧路の旨いもの。昨年も訪れました「炉端 ひょうたん」なのです。御料人様が仕事で釧路に来た際に見つけた素晴らしくも旨い店。ここに来たいが為に体調管理の元、外食禁止令が出ていたのですから。万全の用意で到着。コンバンワ。今年もよろしくお願いします。一年ぶりのご挨拶など交わしながらビールで乾杯。
しかししかし相変わらずの素敵空間です。やや落としてある照明のために写真撮影は難しいのですが、それよりも目の前に広がる大鉢たちの素晴らしさ。無造作に転がっている蟹の姿に圧倒されつつさてさて、まずは何からいただこうかしら。お通しにやってきた【ツブ貝と三つ葉の煮付け】を摘みながら…つまみ…う、旨!これ旨!
ツブ貝がぷりぷりと、三つ葉はその旨味がしっかりと。何だろう、普段食べている三つ葉ってのは本当に添え物。少々の青い香りを発しているだけの香草なのですが、この三つ葉ははっきりと『野菜』ですね。これだけで一品の料理です。これとツブ貝との相性は見事。三つ葉も今が季節だそうで青々とした旨さが鮮烈です。
造りをお願いしている間に大皿料理から【キンキ煮付け】を摘みましょう。うん、たまらんわ。お腹が減っていたということもありますが、御料人様と二人してがっつがつとがっつく。というか、お店のお母さんとの会話を全て私に押し付けて御料人様の箸が全く止まらないのです。全自動煮付口運機と化している御料人様の右手。
いや、私も喰いますよ。つか、あっという間に半身無くなっているし。あまりの勢いでビールが空。では日本酒に移りましょうと【北の勝】をあけていただきましょう。北海道の地酒。地の酒で地の肴。実に贅沢にして最高の宴。というところで造りの方が出来ていました。盛り合わせは【ツブ貝・クロソイ・ホッキ貝・時鮭】。
もういうまでもありませんが、その旨さに卒倒ものです。まずはツブ貝。先ほどの火の入ったものとはまた違う生の旨さが爆発何せ濃いのです旨味が。口腔内を広がる旨さはサザエなどの比ではない。堪らんぜ!時鮭はしっかりとした脂が旨い。ホッキ貝は生なのであのオレンジっぽい色ではなく身が白いのです。
そしてクロソイの旨さは最高。アッサリとした白身のように見せかけて旨味が広がる広がる。御料人様も私もこれに嵌りまくり。最早後戻り出来ないほどに。そしてこれらの刺身の旨さを引き出してくれるのが山ワサビなのです。おろしたての山ワサビのガツンとした辛味は新鮮な刺身の旨味甘味を更に引き立ててくれます
。
いやー、もうこれだけで終わってもいいくらいの満足度。でも終わらないけどね。刺身でいただいたついでに焼いていただきましょう。【時鮭の塩焼き】をお願いします。脂がじゅわじゅわと焼きたての時鮭。一口パクリ。広がる熱々の脂と旨味。だ、誰ぞ白飯をもてぇい!と叫びそうになりながら、日本酒を流し込む。うは、日本酒の旨味で鮭が更に旨く感じる!
いやーこのコンボは堪りません。普段は喰わない鮭皮までばりばりと。やはり炭火で焼き上げた鮭皮は一味も二味も違いますわ。ちょっとは野菜もいただきましょうか、と言うことで【アスパラガス焼】を。結構立派なアスパラガス。ちょうど今がいい季節らしくて普段見ているものとは種類が違うのかと思わせるほどの大きさ。
大抵、大きなものは大味になりがちですが、とんでもないコチラのアスパラガスは実に繊細に旨いのです。もののついでということで【椎茸焼】もいただきました。これも大きな椎茸。いしづきもカットして付けていただきました。いつもならいしづきは食べない御料人様が取り敢えず食べてみたくなるほどの旨さでした、いしづき。
更に野菜は続きます。【行者ニンニクとコゴミの天麩羅】です。季節の旨いものは何でも喰うのです。というのも、本州と九州とでは季節が若干ずれています。未だに釧路は春の陽気。というか、むしろ肌寒いくらい。釧路空港に降り立った時には肌寒いほどでしたから。なので行者大蒜も今が旬。当然ですが大変美味しいのです。
更にいただきますのは【蕗と薄揚げの炊き合わせ】です。これも酒がすすむ一品。蕗の繊維質がさくりと歯にあたり堪らない食感を演出してくれます。甘くてチョイ辛い味は、昔なつかしいおばあちゃんの料理を思い出させてくれますね。まさに郷愁。私の新しい故郷なのです、ここ釧路は。ええ、あちこちに故郷を作っております。
で、いよいよ〆に。【行者大蒜の団子】と【よもぎの団子】です。昨年もいただいたこの団子。マジ旨いです。何というか素朴さ。そう素朴というものを芋と一緒にぎゅっと練り込んで思い出で味付けをして焼き上げるとこんな感じになるんでしょうね。というところで御馳走様でした。マジ満足。大満足。幸せの絶頂なのです。
夢にまで見た釧路の地を無事に踏みしめ、喰いたくて夢にまで出てきた諸々の幸をいただき、今日はこのまま夢見心地でホテルにて休むことに致しましょう。というか、既に御料人様は疲れの限界のようです。ここ数週間、この日のために早朝出勤&残業の日々でしたから。明日の朝飯を想いながら、釧路の夜は更けていくのです。
さぁ、いよいよ翌日からが本格的な釧路探訪です!
この宴はいわゆる序章に過ぎませんでした。
今回のお店:
空港銘酒蔵
大阪府豊中市蛍池西町3-555伊丹空港ターミナルビル内
TEL.(06)6856-6874
エアーデリ
大阪府豊中市蛍池西町3-555伊丹空港ターミナルビル内
TEL.(06)6856-6673
第1ベイサイド
東京都大田区羽田空港内
03-5757-8861
炉ばた ひょうたん
北海道釧路市栄町3-2
TEL.(0154)22-6268
ああああ〜
今度は私の夢に出てきそうです。
相変わらず素晴らしい旅ですね♪
>アマグリさん
もう、初っぱなから幸せ満載旅行です!
東京からだと直行便があってうらやましいです♪