たたみ掛けるように通います「はんなり祇園」

水曜日。たいていは原酒店にて夕方から呑んでおります。なんとなく水曜日は日本酒なのです。で、いつものようにご機嫌で呑んでおりましたら一本の電話が。仕事の方は終わらせているのになんだろうと出てみると御料人様から。

ええ、美味しいものが食べたいコールでした。さて、ではどうしましょうか。月曜日にフレンチを頂いていたので、では和食にしましょうか。先週予定が合わずに御料人様だけ行けなかった「はんなり祇園」に行くことに決定。というか、すでに御料人様が予約してくださってました。兵庫駅から欲望という名のJRに飛び乗って一路神戸駅へ。

ここで御料人様と合流してタクシーを駆使して平野まで。旨いのが喰えるなら手段を選ばない極悪夫婦。お店の引き戸をがらりと開けると、おお、前回とは打って変わってほぼ満席。これは電話を入れておいて正解でした。ということで入口に程近い席へ。まずはお酒を。お店のお勧めで十年古酒の焼酎日本酒をいただいて。御料人様は酎ハイ。能勢サワーという素敵酎ハイ。

サクッとメニューを見たところ、前回食べ損ねた鶏メニューが。ではこれから頂きましょう。【鶏肝塩ごまと和えて】【ぼんじりヒップ】の二本立て。本当はハツも欲しかったのですが既に完売でした。ま、仕方なし。鶏肝は胡麻と胡麻油がどっさり。これをぐりぐりとかき混ぜて頂く。苦みをまるで感じない鶏のレバー。うん、旨い。思わず白いご飯が欲しくなる。

そしてボンジリ。見た目ほどの脂ではないですが、それでもやはりやや強めの脂。刺身よりも炙る方が好みかも。といいつつ、ほとんど一人で喰っちゃいましたが。ええ、旨いから。尾骨をきっちりと取り除いているので食べやすくて良いですね。出来れば尾骨をしっかりと炙って塩でいただきたかったです。ええ、単なる我が侭です、ゴメンナサイ。

そして御料人様のご希望【海のもんユッケ】はこの日の魚がてんこ盛り。ブリ、メジロ、タコあたりは分かりましたがそれ以外にも入っていたのでしょうか。いやいや、これは良い。まさにユッケ。肉のユッケとはまた違った味わいで、これこそ白飯との相性は殺人級でしょうね。きっと喰いだしたら止まらない恐怖のユッケ。うう、その恐怖に呑まれたい。

軽くつまめるものをと【鯛の子山芋おろし旨だしで】。ちょっと甘めの出汁と山芋が鯛の子にからんで旨さが口腔内を駆けめぐります。こりゃ旨い。もともと鯛の子は子どもの頃から好きなのですが、酒を呑むようになって更にその旨味に気がつきましたね。と、ここでお店のお母さんから「例のものはお持ちしてもいいですか？」と。

前回あまりにも気に入りすぎて、もしも注文忘れていたら有無を言わさず出してくださいとお願いしていた（らしい）一品【鰆の塩煮】が。もうね、これの旨さは前回書きましたがやはり旨いです。御料人様にも是非とも食べて頂きたかった。二人してむっしゃむしゃと。いやー堪りませんわ。特に腹の脂が乗っているあたりは口の中で旨味を残してとろけるような食感。

あまりにも勢いよく食べる物だから、あっという間に料理が無くなってしまいます。まぁ我らにはいつものことですが、どうやらお気を使わせてしまったようで【大根からしビール漬け】を頂いてしまいました。これ、いいですね。辛子のピリッとした刺激とビール漬けになった大根が実に酒の消費をすすめてくれます。うーん、困った。お酒お代わりしようかしら。

ええ、しましたとも。そこにやってきたのは【小海老・イカ・アサリ・ブロッコリーのアヒージョ】という素敵メニュー。アヒージョは御料人様の大好物。早速頂きましょう。おお、この塩加減がなんとも。そして芋、これ旨い。魚介の旨味を芋が絡め取っている。なんとも日本酒が進みますわ。ええ、いつの間にやら日本酒に切り替わっております。

最後にどうしても喰いたかったものを。【沖縄田芋のどぅる天生姜風味みぞれあん】いただきます。前回はこれを食べようかどうしようかと迷って、結局頂かなかったので。で、喰う。これこれ。沖縄で食べたどぅる天とは少々趣が違いますが旨いです。思わず泡盛が欲しくなりますがこのところの呑みすぎを鑑みるにこの辺りでやめておきましょう。

ということで御馳走様でした。やはり良いお店です。今回は刺身系が少なかったですが、魚ユッケで大満足でした。うん、またきっと来ます。次回は腰を据えて日本酒を頂きに。

そして呑みすぎて怒られるんですけどね、御料人様から。
それでも懲りないのが駄目なオトナたる所以ですわ。