よし、一気に書きますぞ!ということで珍しくあまり間をあけずに続きの更新など。どこまで続くか分かりませんが、せめて自分主催のイベントくらいは最後まで頑張って書きたいと思います。悪あがきですか、そうですか。あ、ちなみにこれは8月28日のイベントです。生肉規制前ですので、所々刺身で喰ってますが大丈夫です。
でまぁ何はさておき無事に神戸まで戻ってきました。例年、このイベントには祭半纏で盛り上げるという決まりがあります、私の中だけですが。なので一旦帰宅してお店へと向かうのです。ま、いつものことですがそれなりに目立ちます。いきなり祭半纏のおっさんがうろつくのですから。後ろから「お祭りの人だ」と子どもに後ろ指さされたり、「どこで祭ですか?」と大人に聞かれたり。
そんな艱難辛苦を乗り越えてやって来ました「ポッサムチプ」です。当然ですが本日終日貸切という暴挙。なにせ30人ほどの焼肉猛者が驚天動地の酒池肉林を繰り広げるサバト会場。一般市民が巻き込まれては命の保証はございません。ぞろぞろと皆さん集まりまして、いよいよ宴の始まり始まり。まずは瓶ビールで乾杯から。僭越ながら乾杯の音頭を取らせて頂きました「焼肉の日バンザイ!」。
色々と事件事故がありまして、今年も焼肉業界は逆風吹き荒れることになってしまいました。そんな世相を一気にはじき返そうと、今年もどどーーんと喰いまくりましょう。まずは【ウチヒラのユッケ】。和風に出汁とトロロがなんとも旨い。乗っかっているニンニクの醤油漬けも一味プラスで堪らないのですわ。うーん、のっけから恐ろしいまでの先制パンチ。
続いては【ハート、ツラミ、サガリのマリネサラダ】マリネというよりもいかに肉を旨く喰わせるかという命題をクリアした全く新しい料理ですね。何せハートもツラミもサガリも全てホルモンですから。赤身に近いホルモンで刺身というこの何も贅沢の限りじゃないですか。一応野菜も乗ってますからサラダということで。普段野菜嫌いで有名なゆうちゃん之助さんでも完食。
【生レバー】は八丁味噌ダレで。醤油と味噌という完全な和食。こいつは良いねぇ。胡麻油塩で普段は食べますが、こういう目先の変わった刺身も捨てがたい。しっかりとした味付けはビールがどんどん揮発していきます。手元にジョッキを置いているだけで中身がなくなる不思議なのです。よーし、次々!次行きましょう!とやって来たのは、ん?またサラダ?
【センマイ・ミノ湯引きの和チョジャン】ですか。こちらは白味噌でしょうか、ちょっと甘めのタレがミノにもセンマイにも良く合いますわ。普段の赤いチョジャンも良いのですが、これは甘味が強めでなかなか良いですよ、ええ。ついついマッコリに走ってしまいます。【虎マッコリ】をいただきましょうか。相変わらずの辛いマッコリなのですが、この料理にはよくあってます。
ここで、最近おまかせコースで定番のにぎり寿司。【のざき牛ミスジの炙り寿司】です。上に乗っているのはキャビアですか、そうですか。普段は畑のキャビア・トンブリしか口にしませんが、こんな所でお目にかかれるとは何たる幸せ。こういうのは一口でいただくのが最良です。ぱくりと。うわ、炙ってあるおかげでミスジの脂が一気に口の中へ広がります。
そしてほろほろととろけるように口腔内いっぱいに広がるミスジ。だめだ、幸せすぎる。この辺りで意識を失いそうになってます。ある意味ここで終わっても構いません。いや腹は減ってるから喰うんですけど、いまここで不慮の事故で走馬燈がまわることになったらユッケ→マリネサラダ→和チョジャン→にぎり寿司がいつまでもエンドレスでまわりそう。
で一息つくまもなく焼き物へと突入していきます。【塩タンスダチ果肉乗せ】は片面焼でいただくそうです。ほう、そりゃそうだ。上にスダチが乗ってるからね。基本的に言われたことを守るタイプの私ですから、慎重に網に乗せたタンをフチがちりりと焼けたあたりでくるりと巻いて口の中へ。おお、なるほど。確かにスダチがいい塩梅になってます。
こういうのはタンの味が強くないと駄目なんですよね。スダチに負けちゃうから。いわゆるタンモトのグッとサシの効いた部位だと旨さもひとしおです。続いては【のざき牛のトモスネ】をスライスで。見た目がツラミっぽいのですが、ツラミよりも肉質は柔らかめ。キッチリとスジっぽいのですがかなりレアで食べても美味しく頂けます。こいつはスダチと醤油でいただきます。
う、旨ー!塩とニンニクで下味のついた肉はちりちりと縮み始めたあたりでいただくと丁度いい塩梅。これはいくらでも喰える。むしろサシ肉よりもこっちの方がいい。どうも最近の傾向として、サシよりスジの肉が好きなのです。なのでこの手の肉は大好物。そのうちスジ系の肉ばかりでコースをお願いしようかと本気で考えちゃいますね、こんなに旨いと。
ここで箸休めに【枝豆キムチ】を。ピリッと辛い枝豆は更なる食欲を喚起してくれます。つか、ゆうちゃん之助さんはもっと食べた方がいいと思う。てなこといっている間に次の肉が運ばれてきました。【のざき牛イチボの山椒一味がけ】だそうです。こいつを燃え上がらさないように慎重に焼いて、またしても醤油でいただきます。先ほどの醤油は薄口でしたがこちらはたまり醤油。
旨い、旨いねぇ。サシが軽いのでこれは良い感じじゃないですか。山椒と一味がぴりっと効いていて何とも堪らない旨さ。いや、これは旨い。続いてはようやくホルモンへと。【テッチャン塩焼き】なのですが、タレが風変わり。ポン酢のジュレ。ほほう、きましたねぇ。こういうのは大好きです。ここで気付いたのですが今回は和風の味付けが多いですね。
ジュレはたっぷりとテッチャンにからめて喰うとあら不思議。あの脂ぶりぶりのテッチャンが爽やかなホルモン料理に早変わり。うむむ。調味料マジックですな。そんな調味料間軸はさらに続きます。【のざき牛のブリスケ】を山葵醤油でいただくのですがこの醤油が再仕込み醤油。同席の原酒店の原さんからお訊きしたところによると結構な高級品だとか。
麹の仕込みに生醤油を使った贅沢な醤油だそうです。ほう、確かに味が濃いです、すげぇ濃いです。旨味がみっちりと詰まった感じ。いやー贅沢だわぁ。ここで【オクラのキムチ】と【アスパラのキムチ】をいただきます。普段はキムチは色々と盛り合わせた別名お花畑で出てくるのですが、今回は単品勝負ですね。しかもどのキムチも旨いのです。
【のざき牛マルシンの大葉生姜梅肉乗せ】はまたしても和風であり、サシ肉を見事にあっさりと料理してくださってます。そしてまたしても片面焼で薬味を落とさないように要注意なのです。適度に焼けたところで三つ折りにして濃口醤油でいただきます。またしても違う醤油。今回、いったい何種類の醤油を使っているのでしょうか?どこまでもエンターテイメントな焼肉です。
そして【のざき牛カイノミ】と【薄切りとろけるカルビ】。そう、ここまですっかりと書いてませんでしたが、今回のイベントの肉、メインはのざき牛なのです。このイベントのためにポッサムチプでは半身を購入、じっくりと熟成させてくださっていたのです。ちなみに九州の牛さんなのでデカイです。おぼろげな記憶では半頭で160kgほどだったはずです。
でこのカイノミとカルビがマジで旨い。まさにとろけます。サシが苦手なので多くは喰いませんが、一口放り込んだときの感動は感涙物ですね。うん、旨い。ちなみにこちらもたまり醤油でいただきます。いやー喰った喰った。どうも御馳走様でした。という気分なのですが、よくよく考えてみたらまだ塩焼きなんですよね。そう、ここからいよいよタレ物へと突入していきます。
まずは【ハラミ】から。このハラミがまた見事なハラミ。しゃっくりとした歯応えとじゅんわり旨味のハーモニー。しっかりとタレにからめて頂けば至福の時なのです。付属の黄ニラを肉で巻いて食べるとまた違った旨さに出会えます。やっぱハラミはタレが旨いね。【のざき牛の厚切りとろけるカルビ】は先ほどの薄切りとはまた違った勢いがあります。
なにせサシがぶりぶりに入っているので焼き加減が難しい。ちなみに、私は半切れで十分でした。旨味強すぎ。肉のパンチに負けちゃいました。で、あれです。お待ちかねの狂った果肉、火肉山の登場です。今回は見事に巻き上げられてまさに火肉山。【のざき牛クラシタ火肉山】という、まぁ一歩間違えれば恐怖の対象となりそうな、PTSDを引き起こしかねないデカ物です。
いつものことですがロースター一面が肉。クラシタ一枚で網が隠れるという暴力的な肉の量。こいつをチシャやエゴマの葉で巻いて喰らえば案外どんどんと喰えてしまいます。恐ろしい話です。まさに焼肉による人間フォアグラ製造の現場です。てな事言いつつも、焼肉王子の大活躍で肉は退治されていくんですけどね。まさに八面六臂の働きですわ。
そして肉メニューラストを飾るのは【辛口ホルモンモロ合わせ】です。毎回これで〆ますのでお馴染みですねぇ。コテツ、赤セン、ハチノス、タケノコ、ミノ、チレと豪華ラインナップ。特にハチノスとチレが旨い。下拵えのしっかりとしているハチノスと下味で漬け込んだチレは絶品なのです。うわぁやはりホルモンは旨いなぁ。ということで最後のご飯ものへと突入していきます。
【野崎牛の肉味噌冷やし茶漬け すだちスライス柚子胡椒がけ】という大変長い名前です。これ良い味出してます。もう短くネーミングするなら”スダチ肉茶漬け”ですね。ピリ辛と柑橘の爽やかさでここまでの大量の肉を一気に消化してくれる感さえあります。実際にはこれも十分腹に溜まるのですが。しかし、余りの旨さにお代わり続出。あっいう間に無くなっちゃいました。いやー御馳走様でした。
そして最後にデザート。【ソフトクリームかき氷乗せ】で終了です。マジで喰い過ぎ。だいぶ量を減らしたつもりでしたがそれでも喰い過ぎなのです。昼間に喰った分でどうこう言うよなヤワな満腹さではありません。途中、席を抜け出してあちらこちらでご挨拶などもさせて頂きましたが、今年も焼肉の日イブ無事に終了することとなりました。
とはいえ明日がいよいよ本番。ここでダウンしている場合ではありません。この日のためにこの三ヶ月、朝のジョギングなどもしてきたのですから。
さぁ、今日はゆっくりと寝て明日に備えましょう!
ポッサムチプのスタッフの皆様、ありがとうございました。
焼肉 ポッサムチプ
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