今、季節的にシャケが旨いじゃないですか。つーことで今年の新もののシャケが北海道から届きました。以前、御料人様が仕事がらみで釧路へ行ったときに馴染みになったお店からの一通のメール。ええ、当然届いたのは御料人様の方へですが。そこに書かれていたのは「鮭児送りました」という恐ろしきもの。そう、まぼろしの鮭ですわ。

こんな楽しいこと、我々夫婦だけという訳にはいきません。というか、お値段がね。一尾丸ごとなのでとんでもないのですわ。料亭などで喰えば、ほんの数切れで万単位を請求されるという噂の魚。それを一尾なのですからどんだけーー！なのですよ、ええ。ということで、今回は御料人様のmixiでメンバー募集。

ま、あれです。あっという間に定員オーバーでしたけどね。取りあえず庖丁人のやっさん、料理担当おこづかい帳さん、家族で参加のさいとーさんと、ある意味いつものメンバー。それにYoshiが加わって「鮭児を楽しむ会」の結成。あとはブツが届くのを待つのみ。で届いた。ええ、途中は端折ります。

何せ一尾丸ごと生で届きましたので、取りあえず冷凍が必要。ほら寄生虫対策ですよ。当然ですが我が家の家庭用冷蔵庫では入るはずもなく、第二のキッチンであるところのポッサムチプで保管をお願いしました。おかげさまで無事に当日を迎えることが出来、よかったよかった。〜完〜。ではない。始まるのはこれから。

こんな事いうのも何ですが、今回のメンバー。どう考えてもまともな方向に行くとは思えない。はい、正解。取りあえず開催場所は我が家ですので皆さんをお迎えするのですが、手に手に酒、酒、酒。今から鮭を喰おうというのに酒ばっかり持ってきてんじゃないよ、ありがとうございます。ええ、感謝なのです。

その酒なのですが、ワインスパークリングが７本、日本酒一升瓶が一本、四合瓶が二本、その他のよく分からない酒など、まぁ、正直こんなにどうすんだよ？という勢いですわ。で、もうオチでも何でもなく分かり切っているから先に書いておきますが、あっという間にワインは無くなりました。当たり前ですね、いつものこと。

さて。ここまでは前置き。いよいよ鮭児の解体ショーなのです。包丁を握るのはやっさん。前回のトキシラズでも大活躍。いまだルイベというよりも解凍途中の鮭を見事な技で解体。素晴らしい。この鮭児、実に愛らしい姿形なのです。まぁ、鮭児について解説するのも何ですが、雄雌の区別がない未成熟な鮭だそうです。

なので小ぶり。トキシラズが４キロオーバーだったのに対して、鮭児は３キロ少々。それでも結構なお値段な訳でして。これを一尾捌くなど滅多に見れるものじゃあございません。バラす。粛々と解体される鮭児。いやー、これはすごいわ。身はすぐに刺身として頂き、引いた皮をコンロで炙って塩をして。

旨い！これは旨い！生まれてから今までで一番旨いシャケですわ。脂がブリブリにのっているのですが、脂自体がさっぱりとしていて旨味十分。そしてその刺身は刺身で喰いながら、隣の部屋では寿司が握られていきます。うわぁ、すげぇ、寿司だよ寿司。お店で喰えば、二切れほどで数千円のお値段がつくという鮭児の握り。それが皿にてんこ盛り。

そして一部の身は焼鮭に。超贅沢焼鮭。これがまためちゃめちゃ旨い。なんだこれ？この旨さは既に犯罪の域に達しているんじゃね？という旨さ。アラはどうしましょうか？そうだ、雑炊だ！ということで土鍋に放り込んでぐつぐつと。これが雑炊というよりもリゾットのようになりましたが実に旨い。あー幸せ。

その上にですよ。肝を使ったパスタなんてものが出来てるじゃないですか。いや、麺を茹でたのは私ですが。この内臓パスタ。旨いの。ほろ苦みが大人のお味。あー堪能しました！全てのワインを呑みきって、日本酒も半分くらいは呑んでましたね。つまり、最終的には全員酔っぱらい。幸せのひととき。この幸せ、永遠に続いて欲しいなぁ。

そうはいっても過ぎ去るからこそ良い思い出となるのです。だってね。余りにも希少で高級な食材ですよ。それをみんなで寄ってたかって喰いつくし。ってか、普通は刺身や寿司で喰うものを、焼くわ煮るわ炒めるわの大盤振る舞い。いやー料理上手でダメニンゲンな友達は大切にしなければいけませんね。毎日一緒にいるのはイヤだけど。

ということでご馳走様でした。若干残っていた鮭の身は冷蔵庫をお借りしたお礼にポッサムチプへと。焼肉店に鮭児を持ち込む莫迦行為ですが、喜んで頂けたようでなにより。ついでに来週末の宴会の打ち合わせもしておきました。ええ、さすがにここは焼肉サイト。ちょっとくらいは焼肉の話も入ってきますよ。

業務連絡：来週末のポッサムチプには牛タン二本がキープされております。
来週も贅沢な日々が続く模様です。

2007年10月21日 22:45