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2011年1月 3日 月曜日
今年最初のヘブンズゲートをくぐる「炭火焼肉 くにきや」
昨日は今年最初の焼肉に行って参りました。焼肉初めはどこに行こうかと考えていたところ、元日に通りかかったくにきやが二日から営業と張り紙が。ええ、これは神の啓示もしくは紙の掲示。当然のように決まりましたとも。昨年はご近所の港提で初焼肉でしたが、今年は私の心の故郷、くにきやの焼肉で新年を迎えることに決定。早速文明の利器携帯電話で予約予約。ところが、恐ろしいことに満席だとか。え、えええぇ!そんな莫迦な。我が人生において焼肉を我慢することとは生き地獄と同意語。これは別の店のことも考慮に入れねばならないのかと炭火色の走馬燈が駆け巡る。
「あ、少々お待ちください。19:00までの時間でしたら大丈夫ですが...」と一本の蜘蛛の糸が天界より降りて参りました。ええ、結構です。もう、恐ろしいまでの勢いで喰わせて頂きます。何でしたら30分でも喰いますよ。ということで17:30過ぎ(開店時間)に伺うことに決定。よろしくおねがいします。今年のおみくじはひく必要もなく大吉に決定。
身支度を調えてお店に向かったものの、一本電車に乗り遅れ、10分ほど遅れてお店に到着。欲望という名の神戸市営地下鉄湾岸線は焦らし上手とお見受けいたしました。店の前のブラックボードには「申し訳ございませんが満席となっております」との張り紙。満席になっている一端を担っている身としましては世間様に申し訳なく思いながら天国への階段(お店は二階)を踏みしめるのです。
コンバンワ、というかあけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします、と心の中で手を合わせつつ用意頂いた席に着く。さてさて。やはり最初の焼肉はお任せがよろしいですな。すみません、おまかせ量を少なくお願いします。年末から正月にかけての無謀なまでのイベント三昧で疲弊しきった内臓達を少しばかり思んばかっておきましょう。
まずは【キムチ盛り合わせ】と【ナムル盛り合わせ】を摘みつつ生ビールで乾杯。このところの飲み過ぎで別にビールが無くてもよかったのですが、せっかくなので焼肉ビールは満喫させて頂きますよ。最初にやってきたのは赤身塩盛り合わせ。【サガリ、上塩タン、上ロース、上カルビ】。上塩タンはタンモトの芯の芯。真ん中の軟らかい部分のみ。
ええ、旨いです。男が味についてごちゃごちゃ言うのも何ですが旨いです。今回はややレア目に焼き上げて焼面でタン刺をサンドするように焼いてみました。舌に触る焼けた肉汁。噛み締めると口腔内を席巻せしめるタンの香り。生の肉特有の爽やかな脂の旨味。ああ、幸せ。この一口のために2011年を迎えたと言っても過言ではありません。
そしてサガリはサックリとした実に素晴らしい歯応え。ほどけるように口に広がる幸せ。上ロースと上カルビはしっかりと焼いてサシがぐずぐずと「食べて食べて」と囁くのを待ってがぶりと。うは、旨い、旨すぎます。まさに塩と赤身の二重奏。あ、忘れてました。流石に正月なので生ものはありませんでした。本当はユッケがあったらしいですが、今回は無しです。
続いてタレの赤身へとうつります。【ロース、カルビ】を。先ほどの上物とはちょっと変えてくれているのが嬉しい。特にカルビはタレの方はサシがきつすぎない方が好みなのです。早速焼きます。どんどん焼きます。といっても量を少なくお願いしているので全ての肉は一切れずつなんですけどね。タレにはタテギをちょいと多めに放り込んで。
あー旨い。とろける、体がとろける。私が欲していたタレの焼肉はこれなんです、これ!まさにこのタレの風味と香り立つばかりのカルビ。最後の晩餐に何が食べたいかと問われれば間違いなくこのタレとカルビと白飯と答えます。これこそ私の天国への門を開く鍵。うははははーー!続いてホルモンの方もやって来ました。焼く方はあるんですね、そうですね。
【小ミノ、ゲタカルビ、ソッチャン、ハラミ、赤センマイ】が盛り合わせで。全体的にポーション小さめにカットして頂いています。最近、やたらと大ぶりにカットされた焼肉が多い中、この小ぶりのカットが実に嬉しいのです。とんかつ等でも通常のカットプラスさらに半分に切って欲しいと思うほど、一口を小さく食べやすくしてくれると嬉しいお年頃。
小ミノはしっかりと焼きを入れて、ゲタは炙るだけで繊維の歯応えを楽しむ。ソッチャンは脂の甘味を口腔内に広げて、ハラミのサックリとした歯応えを満喫するのです。今回、アカセンは普段より小さめのカット。ほう、正月バージョンでしょうか、それとも新しいカットでしょうか。あまりメニューに変化がないことで有名なお店なのですが、こういうちょっとした工夫は常にあるんですよね。
そしていよいよファイナルです。くにきやでファイナルと言えばあれです。【カルビ三種盛りチシャで巻き巻きピビンバ】です。今回、お店があまりにも忙しそうだったので三種盛りの内訳を訊くことができなくて残念でした。ま、いつもと同じだろうと思いますが。でピビンパを混ぜます。親の敵のように混ぜます。混ぜて混ぜて混ぜきってチシャで巻いて頂きます。
もうね、これこそこの店に来たことを実感できる最強メニュー。ここでの食べ方は決まっています。まず一人一切れを焼く。片面焼けたら次の一切れ。で両面焼けたところで喰う。そして片面焼けた方をひっくり返す。さらに新しい肉を焼く。ひたすら繰り返します。永遠に続く焼肉の円舞曲。あー旨い、この幸せに浸り続けたい。
しかし無情にも満腹と空皿はやって来るのです。いやいやいや、実に大満足でした。本当に心まで満たしてくれる焼肉をいただけました。やっぱりここに来ると帰ってきたという感じがしますね。正月に帰省する道楽息子の気分になれます。そんな店なのです、私にとってのくにきやというのは。どうも御馳走様でした。ことしも本当によろしくお願いしたいところです。
道楽が過ぎて勘当されないように気をつけます。
もっとマメに帰省しなければいけませんね。
今回のお店:
炭火焼肉 くにきや
兵庫県神戸市中央区元町通3-2-17
TEL.(078)393-3050
炭火焼肉 くにきや
兵庫県神戸市中央区元町通3-2-17
TEL.(078)393-3050
2011年1月 3日 22:54
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