ハラミ三昧な夜「炭火七輪焼肉 糸桜」
ポッサムチプでの狂乱の宴日記を見た御料人様から、ちょっとだけ肉が喰いたい旨の電話を仕事場から頂きました。だいぶん体調も戻られたようで何より。では行きましょう。御料人様の仕事場近所、糸桜へと。

前もって電話を入れると「大丈夫ですよ、席をお取りしておきます」とのこと。いそいそとお店へ向かうと本日はいつもと違って静かな店内。前日は大賑わいだったそうですが、昨夜は我らの他には一組だけ。まぁゴールデンウィーク明けですから、たまにはね。本日は断酒日ではないのでワインを頂きます。ええ、ボトルで。

さて、いつものように【ナムルの盛り合わせ】から。本日はずいき・豆苗・泉州水なすの三種類。全体にいい感じで酒の肴。ずいき旨!蕗とかズイキとか、繊維の強い植物の茎大好き。水茄子もピリ辛な味付けが非常旨い。相変わらず手の込んだナムル。というか、ナムルじゃないけどね、ここまでくると。アンティパストです。

このところタイミングが合わずに食べれなかった【スジポン(ロースすじと春野菜の煮こごり)】を頂きます。久しぶり。お、いつの間にやら野菜が増えている。もっとこごりっぽい感じも好きですが、せっかくだから春野菜も楽しみます。あ、そういえば制服が変わったんですね。Tシャツから襟付きのシャツになってました。ますます焼肉店ぽくなくなった。

御料人様的にはポン酢がイマイチあっていないのでは?とのことでした。うーん、いわれてみれば。むしろポン酢は要らないかな?そのままでも美味しいからなぁ。などと思っているところで肉の注文。今回は基本的にお任せ。ただ量は少なく、色々と盛り合わせでお願いしました。ていうか、本日入荷のハラミってのが凄い。

A-5の12番クラスのハラミ。サシで真っ白。これは旨そうだわ。是非下さい!え?通常のサガリとインサイドスカートで盛り合わせですか?お願いします!あとタンも。というのも、いつもはガーリック塩だったものが前回梅塩になっていたのです。それが本日はカレー塩。どうやら日替わりの塩のよう。そしてカレー塩でタンが旨いということなのです。タンください。

赤身盛り合わせ。勝手に命名すれば【ハラミ三種食べ比べと厚切りタンのセット】というところ。まずはサガリから。しっかりと赤い旨味。ほろりとほどける感じがいかにもサガリの食感。続いてはインサイドスカート。しっかりとした歯応えと肉汁が実に旨い。これは上ハラミというメニューで出てくるでしょうね、通常のお店では。

そして特上のハラミ。何でも大井肉店で旨そうだからとかっさらってきたハラミだとか。そりゃこれだけのハラミはねぇ。で焼いて喰う。とろっとろ。ハラミというよりも特上のカルビなイメージ。柔らかいだけでなく一気に広がる肉汁が堪りません。せっかくポルチーニ塩とカレー塩を用意して頂きましたが、最初に降ってある塩だけで十分旨い。

とはいえ、カレー塩でタンが旨いということですから当然試します。お店から供された食べ方は必ず試す素直な客ですから私。うん、確かに美味しい。でもタン自体が非常にジューシーでしっかりと味がありますからやはりこのままで頂いちゃいましょう。不遇なカレー塩。ごめんね。ここで【ミノの冷製バジル仕立て】が箸休めに。

旨い。これはほぼ完成された料理ですね。バジルとミノが非常に旨味を醸し出しています。もう一組のお客さんの為にレバーが冷蔵庫から出てきたのですが、見た瞬間に注文してました。だって余りにも旨そうだったから。ということで【生レバー】を。いつものようにオリーブオイルで。あれ?前回ちょっと生臭みが気になったのに今回は大丈夫だ。

レバーの鮮度なのかオリーブオイルの鮮度なのか分かりませんが、非常にバランス良く旨い。御料人様からはトッピング不要という声もありますが、たしかにレバーだけで旨いからそのままでいいかもね。勿体ないかも知れません。さて。いい感じで腹も膨れてきました。あとはホルモンを適当に盛り合わせて頂きましょう。

やはり焼肉の花形はホルモンでしょう。今回も適当に命名【ホルモンの八種盛り】です。内容はレバー、ミノ、てっちゃん、アカセン、バサ、丸チョウ、ハチノス、シビレ。前回見ただけで喰わなかったバサも入れて頂きました。シビレは脂がじゅー。バサは淡泊。ハチノスはしっかりと下拵えでもちもち。他のホルモンも見事な旨さ。

あれですね。本日の赤身セットとこのホルモン盛りでコースというのがいい感じじゃないでしょうか?赤身はその日のお薦めで3〜4品、ホルモンも6〜8品くらいが適量。そして前菜を少量ずつ盛り合わせ。希望により御飯ものをつければ見事なコース料理の完成じゃないですか、これで行きましょう!と勝手に決めてしまいます。

ええ、希望により御飯ものいただきます。私だけがポッサムチプで喰っていて羨ましいと御料人様が仰っていたので【糸桜特製 超濃厚ビーフシチューライス】をハーフで。はい、勝手にハーフなんてメニューを作っちゃいました。御料人様は沢山いらないということなので一口二口、あとは私という感じで。でシチュー。あれ?何かのってるよ?

ハラミの煮込みだそうです。これが二切れごろりと。もうねすげぇですわ。実は奥の方で調理されているハラミをしっかりと御料人様はチェックなさっていた。もはや鷹の目をもつ女と呼んでも差し支えの無いほどの動体視力。では取り合えず頂きましょう。うは、旨!これは旨い、そして濃厚ですわ。ハラミの煮込みも堪らなく旨い。

ほろほろとくずれるハラミは味がしっかりとしているのでこれ単品でもいい感じ。ただ、大量には作れないそうなので限定一組ということだそうです。ま、こういう時の限定には良く当たりますがね。そして濃厚シチュー。寸胴一杯作るのにワインを12本使っているそうです。はっきりいって採算度外視でしょう。いったい原価率はどうなってるの?

最初、一口だけとかおっしゃっていた御料人様ですが、結局半分近く喰っちゃってました。いやー回復して良かった良かった。このあと残りのワインでマッタリとしながら肉捌きの様子を肴にちびちび。おーツラミですか、旨そうですねぇ。スジをおとして、え?くれるのですか?遠慮せずに頂きます!これで煮込み料理作っちゃいますよ!
お土産まで頂いてしまって、もう大満足。御馳走様でした。本当に二人で使うには大変いいお店です。カウンターでお店の方からレクチャーを受けたりしながら肉を喰う。寿司店で板前さんと丁々発止のやりとしている気分で焼肉。実に素敵なお店ですね。あ、決してお土産貰ったから褒めてるんじゃないですよ?
他にも前掛けまで頂いてしまいましたが。
楽しい時間とお土産ありがとうございました。
今回のお店:炭火七輪焼肉 糸桜
兵庫県神戸市中央区北長狭通8-3-2
TEL.(078)351-1727
2008年5月 9日 11:46