さて、明けて三十日は土曜日。ということでまたしてもお昼からの行動に。所用でちょっと遅れたためにお店で待ち合わせすべく、こまつ隊長とムーチョさんに東京組の先導をお任せして直接お店の方に行って頂きました。

まずは一軒目。稲荷市場の「中畑商店」で串ホルモンから。私が到着する頃には既に二杯目の生ビールに突入しているところ。遅ればせながら乾杯をして本日もよろしくお願いいたします。まだまだ先は長いですから串をいただきながら生ビールでマッタリと。本当なら午前十時スタートなどと思っていましたが、このくらいがちょうどいいですね。

機嫌良く飲み食いしているのですが、実はお店に入りきれずに一部のメンバーは商店街の通路で呑んでおりました。とそこへ御犬様登場。お店の中へ入ろうとするので止めていましたら、どうやらこのお店の常連さんみたいでした。近所で飼われているらしいのですが、自由気ままに商店街を廻っているそうです。

軽く芸をして肉をいただいて、隣のお好み焼店の前でもしばらく座って待ってましたがさすがに昼時の繁盛時ですから、諦めてご帰宅されました。小一時間ほどのんびりとした時間を過ごしていたのですが、そろそろ移動しましょうか。東京組の希望である「お好み焼」をどこで食べようか？と相談していたところ素敵な提案が。

「隣で訊いてきてあげる」と中畑商店のお母さんがわざわざ空き具合の確認に行って下さいました。ちょっと待ってくれれば大丈夫、とのことでいきなり全員は入れないので順次お店の方へ。お好み焼の「ひかり」へと。実は以前から一度は来てみたいと思っていたのですが、なかなか機会に恵まれなかったお店。東京組よりも私の方が嬉しかったり。

無事にお店に入れまして、しばらく後にカウンターで。私は名物の【海苔巻き】をお願いして、ムーチョさんの【貝そば】とトレードしながらビールで乾杯。おー、これが海苔巻きですか！お好み焼を寿司用の焼き海苔で巻いて。まさに海苔巻き。いただきます。うん、旨い。これはなかなか素敵なメニューですねぇ。

そして貝そば。これも酒の肴に実にいい感じ。ちょいと辛めのソースを垂らして青海苔でいただけば至福の旨さ。東京組も満足頂けたようで何よりです。さて、なかなか回転のイイお店ですから早々長居も出来ません。そろそろ次のお店へと移動しましょうか。東京組の次の希望は餃子。なるほど、では元町方面へ移動しましょう。

真っ直ぐ向かえば大した時間はかかりませんが、如何せん串ホルモンとお好み焼きで満たした胃袋を少しは消化の方向へと持っていかねば。そんなわけで元町の高架下を経由してのんびりと移動。途中買い物などしながら一時間ほどで目的のお店まで。今回の餃子はムーチョさん御用達の「ぼんてん」と決まりました。

八人で十二人前の餃子を摘みつつ、ビールをいただいてご機嫌。ご店主のテンションもご機嫌。すっかりと楽しい時間を過ごさせて頂きました。で、一旦東京組はホテルへ戻るとのことなので私もご一緒してちょっと休息。まー結構歩いてますからね。さて。そろそろ時間も近付いてきましたのでこの日のメイン会場へと。

それでも実はちょっと早めでしたので途中「Heaven」に立ち寄って神戸のハイボールをいただきつつ時間調整。でいよいよ会場入り。ええ、元町です。「くにきや」です。私の心のふるさと。焼肉魂の拠り所。焼罠教のメッカ。随分とお久しぶりですが、こういうイベントには是非とも来たかったのです。何といってもながしまさんアマグリさんご夫妻とはじめてお会いしたのもこのくにきやなのですから。

今回はお座敷を貸切。大人子供併せて16人で大騒ぎ。ええ、本当に大騒ぎでした。最早その辺りのことは御勘弁くださいという程に。それはともかく肉ですよ肉。二日目の乾杯の音頭も僭越ながらワタクシがとらせて頂きまして「かんぱーーーい！」。まずは【ナムル盛り】と【キムチ盛り】で。このスタンダードなナムルキムチが大好きなのです。

そして肉。当然【生盛り合わせ】から。レバー、生センマイ、ハツの三種盛り。王道！相変わらず日本一の生センマイをガッツリと焼きものはタンが二種【上塩タン】と【タンルート】。まぁ言うまでもありませんが旨いです。特にタンルートの旨さが抜群。いつも思うのですが、いたくスタンダードな様相で出てくるメニューが実は計算されているんですよね。

タンにしても普通にカットするのではなく、一切れを極限までそぎ落として、それでもルートではスジっぽい脂もキッチリと配分されてカット。あー堪りませんわ。続いての【塩ツラミ】【塩サガリ】なんてのはホルモンと赤肉の中間を意識したメニュー。ツラミは薄切り、ちりりと焼いて巻いて喰う。レモンも追加の塩も必要なし。肉の旨味。

サガリはふわりと食感が上質なヒレ肉を思わせる。それでいて肉汁はしっかりとその旨さに最早声もなし。幸せ至極。考えてみればここまで三軒で喰って一件呑んで来てるのにまるでそれを感じさせない食欲はどこまでもメニューの構成と絶妙な肉質のお陰ですか。しかし旨いですわ。更に続く塩ものに期待。

【特上ロース】と【イチボ】。ここで赤肉に突入。薄切り特上ロースの旨さはサシの旨さ。ここに来てようやくサシという脂で上質なコッテリ感をいただく。そしてイチボ。かなりの赤身具合がガシっと歯応えで堪らんです。このシャクリとした噛み切り感がこの手の肉の旨さの一端を担っているのですね。うん、旨い！

ホルモン。【上ミノ】【ハツ】【ソッチャン（小腸）】。ミノはサンドミノ。ハツはしっかりと脂付き、ソッチャンは上質な脂で一気に盛り上がるホルモン魂。旨い、いいなぁ。このホルモンが良いんですよねぇ。赤肉の旨い店は金さえ出せばいくらでもあるのですが、ホルモンが旨い店はなかなか。関西はホルモンの良い店多いですが、それでもお気に入りのお店は数えるほど。

そういう意味でもがっつりと喰っちゃいましょうねこの機会に！【アカセン】も焼いちゃいましょう！肉厚のアカセンは脂を咬んでしっかりとした歯応え。ぶりぶりのアカセン旨！タレ赤身【上ロース】【上カルビ】なんてのも来たのでそのまんま網の上。やはり特撰とか上とか並とかそういう区分が出来ませんわ。もう「くにきやカルビ」とかでいいんじゃない？

サシしっかりで胃にもたれそうですが、揉みダレがそうさせないのです。揉み込みすぎてはいませんが、それでも下味がしっかり。ツケダレに至ってはタデギを大量に放り込んで辛口に仕上げてますからたっぷりと付けると口が変わっていくらでも喰えそうな気にすらなってしまいます。更にタレものがやって来るのはいつものこと。

【切り落とし】【ハラミ】【ソッチャン】の三種。ソッチャンは塩でも当然旨いのですが、実はタレで喰うのが大好きなのですよ。ちょいと濃いめの揉みダレでいただくソッチャン。これがまた堪らなく旨いのですわ。白いご飯にもよく合うのですが敢えてそれは我慢。ええ、というところでやって来たのは例の一品。

【ピビンパ】。これはこのまま喰うのではなく混ぜて喰います。いや、それ普通。そう、よく混ぜたピビンパを肉と一緒にチシャで巻いて喰うのです。巻き巻き焼肉！肉はこのためだけに別に用意されています。【三種のカルビ】ですか。店員さんにどう違うのか聞いてみましたがよく分からないそうです。まぁいいや、旨いカルビということで。

いつものように巻き巻き。で一口でぱくりと。旨旨ーーー！これこれ！これが私の大好きな巻き巻き焼肉。最早これ無くしてくにきやは語れないほどの定番メニュー。旨いよー、いつもは御料人様と二人なので小さいピビンパですが、今回は通常バージョン。なんだかそれだけで嬉しいのです。肉汁がピビンパと一緒に口いっぱいになる幸せ。まさに「口福」ですわ。

さて。実はこの日ご店主の生誕祭でもあります。前もって買い込んだスパークリングワインでご店主の手が空くのを待って乾杯。おめでとうございます！さいとーさんの御子息も同じ誕生日ということで一緒に乾杯。子供テンション最高潮。大人も無駄にハイテンション。マグナムボトル二本はあっという間に完飲されてしまいました。

いやー本当に御馳走様でした。もうね、最高の二日目と相成りました。このまま私達はさいとーさん御一家と帰宅したのですが、東京組は呑み足りなかったようでそのまま夜の街へと消えていくのを見送るのでした。いやー、みんなすごいなぁ。

まだ明日もあるというのになんと元気な。
そう、今回の焼肉の日は三日連続という狂気の沙汰だったのです。

2008年9月 4日 18:09